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<21世紀から見る四番を担いし男たち>21世紀四番の系譜【パ・リーグ編 】

 

同一リーグで複数球団を渡り歩いた助っ人に、ベテランになっても本塁打を量産した選手など、パ・リーグにも色とりどりの主砲が名を連ねる。
【セ・リーグ編】はこちら

オリックス・定まらぬ主砲は今や武器



 “和製大砲”が長らく現れず、2010年に33本塁打でタイトル獲得のT-岡田を11年に抜てきも定着とはならなかった。01年以降の平均起用人数は5.3人と打線の軸を担う存在を探し求め続ける姿は、Bクラスに低迷するチームと重なる中、光を与えたのが吉田正尚だ。長打力を発揮しつつ、コンスタントに安打を放ち、18年に四番起用が増えると打線の顔に。となればワキを固めるだけ。21年に杉本裕太郎が台頭し、吉田との二枚看板を形成して25年ぶりの優勝の原動力となった。

 以降、昨季まで3連覇も、中嶋聡監督の下、四番に限らず流動的な起用で絶対的な存在はなし。22年限りで吉田は海を渡り、誰かに頼ることのない打線は年々つながりを増している。定まらぬ打線の軸は、今やチームの武器だ。

B担推薦NEXT四番はこの男 内藤鵬
 身長180cm、体重103kgの体格から放つ打球飛距離は群を抜き、今春キャンプ中の実戦では主に四番起用と期待がにじむ。目標は通算500本塁打と一発へのこだわりも隠さない。今春キャンプで左肩を脱臼し、現在はリハビリ中も本塁打への思いは不変。「目標を簡単に変えたくない。まずは1本打てるように」。バットを振れない苦しい日々も力に変える。

■年度別の最多先発四番打者成績

※四番先発数の分母はシーズン試合数 ※順位はチーム成績で白抜きは日本一。網掛けはタイトル獲得


ロッテ・なぜか育たぬ和製大砲


 本塁打王は1986年の落合博満から昨年のポランコまで存在せず、年間30本塁打を超えた国産砲もやはり86年の落合が最後。落合以降は40年近くも四番が定着していないのが実情だ。

 18、19年と2年連続20本台だった井上晴哉は・・・

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