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プロ野球音物語 音に思いを乗せて

<ベテランの背に降り注ぐ声援>ヤクルト・川端慎吾インタビュー 歓声を何度でも「代走が送られてベンチに帰るまでの歓声は一番いい時間。何度でも味わいたい」

 

黄金ルーキーに続いて登場するのは、ヤクルト一筋19年、球界屈指の打撃技術を誇る好打者だ。求められている役割は、代打として試合終盤の勝負どころでチームを救う値千金の一打。仕事人は期待に応えるべく、今日も最善の準備をして出番を待つ。何にも代えがたい最高の“音”をもう一度浴びるために──。
取材・構成=小林篤 写真=大賀章好、松田杏子

ヤクルト・川端慎吾


戦況を見つめるベンチでは先頭に立ち声を出すことも


 2015年には打率.336で首位打者を獲得。21年は歴代2位のシーズン代打30安打。これまで右へ左へ1000本以上の快音を放ち、神宮球場では東京音頭を何度も響かせた。そんなヒットメーカーに野球の「音」を語ってもらった。

──今回のインタビューのテーマは「音」です。まず、野球の音と聞いて思い浮かぶのはどんな音でしょうか。

川端 野球の音……。キャッチャーミットにボールが収まる音や打球の音だったり。あとは応援とかですかね。

──では、川端選手にとって、野球の好きな音、心地いい音は何でしょうか。

川端 バットの真芯でとらえたときの「カチーン」という音じゃないですかね。うれしいというか、気持ちいいといいますか。あとはファンの方々の歓声ですよね。自分が打席に入るときも大きな歓声をいただいて、すごくうれしいですし、期待していただいているんだなって。

──反対に嫌いな音はありますか。

川端 嫌いな音か……。ないんじゃないですかね。なんだろう、野次とか(笑)。う〜ん……。

──例えばバットが折れる音は、嫌な音に分類されるのではないですか。

川端 あ〜、なるほど。でもバットはほとんど折れないんですね。バランスが良いのかな、すごく良いバットでして。ここ何年かは折った覚えがなくてですね。

──イメージは「バキッ」の音ですが。

川端 最近は折っていないので、あまりその音が湧いてこないですね(苦笑)。

──バット選びにおいて、打球音が・・・

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