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プロ野球音物語 音に思いを乗せて

<STORIES>12の物語 音に込めし思い【パ・リーグ編】

 

スタンドのファンが鼓舞する応援、自らを奮い立たせる登場曲に、こだわりを持つプレーの音。それぞれ音に込める想いがある。男たちの12の物語──。
【セ・リーグ編】はこちら

オリックス・西野真弘 ガッツマンを継承



『明日へと続く道を拓け、前だけ見て』──。スタンドから響く応援にプロの世界で生き抜く覚悟がにじむ。ルーキーイヤーの2015年。小柄な男は決意を口にしていた。「体が大きくないし、力があるわけじゃない。200、300%の力を出し続けないとチームに貢献できない。とにかく必死にやっていきたいです」。生き残る道は理解している。だからこそ、あこがれ続けた先輩がいた。

「恵一(平野恵一)さんとプレーできることが、すごくうれしかったんです」

 巧みなバットコントロールでミート力に長けるプレースタイルは、当時・正二塁手だった平野と瓜二つ。闘志あふれ、小さな体でグラウンドを駆け回る平野こそ目指すべき姿だった。周囲も姿を重ね、15年限りで平野が現役を引退すると球団は平野の背番号5を提示。応援団も、応援歌の継承を打診したという。

「ぜひ、お願いしますと言いました。恥じないプレーをしていきます」

 平野の引退時に『オレを超せよ!』のメッセージが入った使用バットをもらうなど思いも背負う。プロ入りから今年で10年目とベテランの域に入るも二番・二塁で開幕スタメンを勝ち取り、巧打を示す男の打席では今なお、あの応援歌が流れる。

 音色とともに継承されるプレースタイル。4月21日に右太もも裏を痛め、大事を取って翌日に登録を抹消されたのは、勝負の時期に応援歌のフレーズ『動き回る元気、誰にも負けない』を体現するためだ。

ロッテ・山口航輝 「夢」の大切さ


『夢なき者に成功はない 儚き夢に終わりはない』──。打席に向かう若き主砲・山口航輝を後押しするため、登場曲は『後悔なき航海』。親交のあった歌手Bigfumiが書き下ろした特別な一曲で、昨季から使用している。

「僕の名前も入っていますし、耳に残るような曲を作っていただいた。『航海』は・・・

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