現役のNPB支配下選手、日本人メジャー・リーガーで夏の甲子園出場経験者は計289人。彼らの聖地での試合をさかのぼると、のちにプロ入りした選手同士の対決は142試合を数えた。その中から名勝負10試合を前編後編に分けてピックアップしよう。 【後編】はこちら 【第79回大会】のちに球界を代表するサウスポーが激突
石川雅規(秋田商・現ヤクルト)×和田毅(浜田・現ソフトバンク) ドラマは最後に待っていた。2年生左腕・和田は8回まで4安打1失点と秋田商打線を寄せ付けず。対する石川も四球や失策が絡み3失点を喫するも、被安打は4。両左腕の好投で試合はハイテンポで進み、浜田が2点リードで9回へ進んでいく。
ここから秋田商が粘りをみせる。連打で無死一、二塁として犠打。すると、犠打処理を和田が一塁へ悪送球し、バックアップした右翼手の返球も逸れて一走も生還し同点に。その後、浜田は満塁策をとって二者を歩かせ、迎える打者はともに投手戦を演じ続けてきた相手左腕・石川だった──。一打サヨナラの場面で、和田がよもやの制球難に。結末は、まさかの四球でサヨナラ押し出しと、好左腕による投手戦は、終盤のミスが明暗を分けた。
■1997年8月10日 1回戦 第2試合 【秋】○石川-太田【浜】●和田-田中寿
【第93回大会】満身創痍の怪物 安打製造機がV打
松本剛(帝京・現日本ハム)×大谷翔平(花巻東・現ドジャース) 追いつ、追われつの展開で、花巻東の2年生・大谷から帝京・松本剛が決勝点を奪った。
初回から制球が定まらない相手先発を帝京打線が攻め2点を先制するも、直後に花巻東が同点に。2回に帝京が再びリードを奪い、4回一死から大谷がマウンドへ。
ただ、大谷は左太ももを故障しており、万全の状態でなく・・・
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