2人を結びつけるのは、時にマニアック過ぎるほどの尽きない野球への探求心だ。投手にとってグラブは、マウンドでの真剣勝負を支える唯一無二の“戦友”。野球を愛し野球に愛された(?)ソフトバンクの仲良しコンビが今回、あんな視点やこんな視点からグラブについて、とことん語りまくる。な〜るほど〜! 聞けば聞くほど、知れば知るほど、グラブとは奥深い。 取材・構成=菅原梨恵 写真=湯浅芳昭、BBM 
ソフトバンク・尾形崇斗[投手/入団8年目]、松本晴[投手/入団3年目](右)
【THEME1】グラブ選び、ここだけは譲れない!
尾形 僕の場合はまず、2種類、型がまったく違うものを使っているんだよね。いわゆる縦とじ(縦型)と横とじ(横型)で、僕としては左手のほうをしっかりブロックさせたい、止めたいというのがあって、同じグラブを使い続けるとヘタったときに力が逃げてしまう。それに、とじ方で投げ方も変わってくるから、体がどちらかに寄り過ぎることもない。あと、詳しくは言えないけど、グラブによって変化球の投げやすさも違っていて、例えば、曲がり球が得意だったり、落ち球が得意だったり。グラブによって球種を決めるわけではないけど、今日はこの球種を多めに投げたいと思ったら、それに合ったグラブを使うことはあるよ。
松本晴 僕は大きさですね。これは昨年、クセがバレやすかったので、グラブ自体をデカくしてポケットで握り替えしやすくしました。あとは、はめたときに自分の手になじんでいるかどうかも結構大事です。
尾形 実際、そこが一番かもね。自分の手のように使えるかどうか。
松本晴 今のは昨年のより大きいので手の感覚が出にくいんですけど、指の先まではしっかり力が入るので。捕りやすさではなく、投げにいくときに力が逃げてしまわないように。
尾形 大きくなった分、重くもなっているでしょ。そこは気にならない?
松本晴 だいぶ違うんですけど、オフから「今年はこれを使う!」と決めて使っているので、そこは大丈夫です。あとは、投球フォームも昨年とは違うので、今のフォームにグラブがだんだんとなじんできて投げやすくなっている感じはありますね。
尾形 ずっと使っていたら、だいぶヘタってるんじゃない? 僕はヘタってきたら、すぐに替えるから。
松本晴 僕も一応、頼んでいます。後半戦から新しいのを使うために。
尾形 晴の場合は、練習でも(試合と)同じグラブを使うもんね。
松本晴 そうですね。僕の場合、そこもこだわりがあって。練習から感覚が変わらないようにしています。
【THEME2】チームメートのグラブ事情
尾形 いろいろと個性がある中で、個人的に好きなのは松本(
松本裕樹)さんのグラブ。まず・・・
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