週刊ベースボールONLINE

〜初Vから50年〜2025・広島 栄光の旗を!

<SPECIAL INTERVIEW>広島・森下暢仁インタビュー 見せ続ける“強い姿”「もちろん優勝したいし、1球でも多く、1イニングでも長く投げたい」

 

「引っ張ってみろ、やってみろよ、という気持ち」――。新井貴浩監督はそう言って、今季の開幕を託した。歴代チームが頂に立つとき、それを支えたのは他を圧倒するエースであり、投手陣だった。先発ローテーションの中心となる大役は、背番号18が迎えた新たなステップ。理想像を追い求め、貪欲に前を見続けている。
取材・構成=相原礼以奈 写真=牛島寿人、井沢雄一郎

今季は初の開幕投手を務め、球団の日本人投手で史上2番目の早さである116試合で通算50勝。真のエースへ階段を上る


開幕投手のシーズン


 3月28日、6年目で満を持して立った開幕試合、阪神戦(マツダ広島)の先発マウンド。初回に2ラン本塁打を浴びるも、その後は安定した投球で点を与えず、7回4安打2失点とまとめた。しかし打線は4安打無得点に抑えられ、0対4で敗れて初黒星。登板のたびにエース級とマッチアップする「表ローテの頭」の立場を受け入れ、結果を求める。

──今季は、初の開幕投手を任されました。あらためて、どのような気持ちで今季を迎えましたか。

森下 うれしい気持ちと、やらないといけないというか、強い気持ちを持って今シーズンやらないといけないなという思いになりました。こういうチャンスをいただいて、やらせてもらえたというのは良かったなと思います。

──本拠地での開幕戦のマウンドに上がったとき、雰囲気はどうでしたか。

森下 開幕する、そういう試合だなっていう雰囲気を感じました。でも、もういきなりホームランを打たれてしまったので……(1回表、阪神・佐藤輝明の2ラン)。ゲームを壊しちゃいけないという気持ちを持ちながら、開幕戦を投げた感じですね。いい経験にはなったと思いますが、試合を重ねてきて、そういう(一度敗れた)同じチームとまた対戦する中で、そのチームには負けたくないなっていう気持ちでは投げています。

──(取材日の5月13日時点で)7試合に登板して3勝3敗、防御率2.29。どのように振り返りますか。

森下 毎試合、点数を取られているので、そういう部分を、最少失点で切り抜けるというか、ゼロで抑える試合を作りたいと思っています。

──6試合でクオリティースタート(先発して6回以上で3自責点以内)、5試合でハイクオリティースタート(同7回以上で2自責点以内)。状態は悪くないのではないでしょうか。

森下 でも毎回、2失点しているので。状態がいいというか、内容的にはあまり良くない試合もあるので、まだまだ……という感じですね。

──序盤戦で、手応えを感じたという試合はありましたか。

森下 いや、まだ、そう感じる試合はあまりないですね。

──4月18日の阪神戦(甲子園)では、通算50勝目を挙げました。

森下 気持ちとしては『やっと』というか。特にそこまで意識していなかったですが・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング