一打が人生を左右するバットマンたちにとって欠かすことのできない相棒が、バットだ。言うなれば、ただ一本の木の棒だがそこには選手それぞれのこだわりが込められている。ここでは日本球界を代表するバットマン・牧秀悟にバットに対する考えとこだわりを聞いた。 取材・構成=早川大介 写真=大賀章好 無頓着だった大学時代
──まず、バットにこだわりを持つようになったのはいつごろでしょうか。
牧 プロ入りする少し前です。それまではバットにまったくこだわりがなく、もらったものなどをそのまま使っていました。当時は道具への探求心もなかったですね。
──大学生でも、それこそオーダーでなくても市販のものでもこだわる方はこだわると思います。
牧 そうなんですよ。でも、こだわりがほとんどなくて。その当時は「使えればいいや」という感覚でした。まだ大学生だったので、部と付き合いのあるメーカーさんから少し安く買えたり、先輩にもらったりもして、そういうものを使っていました。だから、自分でお店に行って選ぶことはほとんどなかったですね。
──逆に、プロに入るタイミングでこだわるようになったのはなぜでしょうか。
牧 プロに入る前、今のバットを作ってくださっている方とじっくり話し合う機会があったんです。そこでいろいろと相談して、今のこのバットにたどり着きました。そこからですね、こだわりが始まったのは。
──現在はシュアプレイのバットを使用されていますが、出合いはいつごろだったのでしょうか。
牧 きっかけは大学の先輩に紹介してもらったことです。当時は特定のメーカーを使うこともなかったのですが、そのなかでいろいろ話をさせていただきました。バットの話も親身になって聞いてくださるので、それから使用しています。
──大学時代は自身にこだわりはなくとも、信頼してバットを任せていたということですね。
牧 はい。当時からバットについて、いろいろと話し合ったりはしていました。そしてプロ入りが決まって、そこからより深く、より良いものにしていこうと考えるようになりました。
──大学生のときと比べて、変わった部分というのはどこでしょうか。
牧 一番変わったのは、やっぱり・・・
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