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2025クローザー特集 “勝利の使者”の心得

<CLOSER INTERVIEW>中日・松山晋也インタビュー 全力に悔いなし「自分のやるべきことは同じで打者を抑えるだけ。8回のマウンドも9回のマウンドも違いはない」

 

昨年は8回のマウンドを託され、最優秀中継ぎのタイトルを獲得した。3年目の今季は巨人に移籍したR.マルティネスに代わって竜の絶対的クローザーに君臨。チームの勝利は松山晋也とともにあり、松山なくして勝利はない。12球団トップの27セーブ。誰よりも勝利の雄たけびを上げている。
取材・構成=牧野正 写真=榎本郁也、BBM
※成績・情報は6月22日時点、年齢は2025年の満年齢


ハイペースでセーブを積み上げる松山。日本記録の54セーブ更新も夢ではない。チーム31勝で圧巻の27セーブ。右は木下拓哉


ピンチのときこそ冷静に


 開幕前のチームの不安は得点力不足もさることながら、ライデル・マルティネスが抜けたクローザーにもあった。3年連続最下位に沈んだチームで計114セーブを記録した竜の絶対的守護神。その代役として白羽の矢が立ったのは昨年、最優秀中継ぎのタイトルを獲得した松山晋也だったものの、クローザーとしては未知数。球団は“保険”として推定年俸1億9000万円の助っ人右腕、ジュニオル・マルテを2月に入って獲得したが、それも杞憂(きゆう)に終わった。松山は現在、マルティネスをしのぐ活躍を見せて12球団トップの27セーブを積み上げている。

──開幕から好調、いや絶好調と言っていいと思いますが、ここまでの結果はどのように受け止めていますか。

松山 順調に来ているのかと思いますけど、でもまだまだこれからだと思っていますし、もっともっと(結果を)積み重ねていきたいと思っています。

──絶好調の秘訣は?

松山 う〜ん、特にないですけど、食事とかですかね。栄養士をつけてしっかりやっています。必要なサプリメントの摂取とかも考えて。

──チームの勝利数とセーブ数がほとんど同じで(表参照)、松山投手なくして勝利なしという現状ですが。

松山 そこはよく言われますけど、自分の中ではそれほど気にしていません。もちろん自分の登板がチームの勝利に結びついているというのはうれしいです。

──疲れはどうですか。精神的にもきついのでは。

松山 もちろんしんどいときもありますけど、しっかりとリフレッシュして試合に臨むことができていますから、そこは全然大丈夫です。

──ピンチになればなるほどギアが上がり、力が出せているようにも見えますが、実際いかがですか。

松山 やっぱり点数は取られたくないので、どうしてもそうなりますよね。走者も出さないに越したことはないんですが、そういうわけにもいかないので。

──ピンチでも落ち着いていて、その重圧を楽しんでいるようにも見えます。

松山 いや、楽しんでいることはないんですけど・・・

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