週刊ベースボールONLINE

2025ライオンズ特集 奇跡を呼ぶミラクル元年!

<同期入団&先発左腕 SPECIAL TALK>西武・隅田知一郎×菅井信也 切磋琢磨しながら

 

2022年にライオンズに入団した隅田知一郎菅井信也。隅田はドラフト1位、菅井は育成ドラフト3位としてプロのユニフォームに袖を通した。4年目の今季、ともに開幕先発ローテーション入り。順調に白星を重ね、チームの躍進に貢献している。
取材・文=上岡真里江 写真=菅原淳

同期入団の隅田[左]と菅井。先発陣を支えるサウスポーだ


ネガティブだった菅井


──隅田知一郎投手は7勝、菅井信也投手は5勝と、前半戦は順調に勝ち星を積み重ねています。それぞれ、自身の今季ここまでのピッチングの感想を聞かせてください。

隅田 まあ、ボチボチかなと。コンディションを含めた状態的にも、成績的にもいいほうだとは思います。だけど、イニング途中でマウンドを降りたりもしているので、今後は全試合イニングを完了し切って投げ終わりたいですね。

菅井 僕は去年よりもかなり多く投げられているので、そこに関してはいいなと思っています。とはいえ、特にここ最近は5回でマウンドを降りてしまう試合が続いているので。ほかの先発投手陣の試合を見ていると、7回以上の長い回を投げられている投手がほとんどなので、自分ももっと長い回を投げたいなと思っています。

──2人は同期ですね。お互いの活躍をどう見ていますか?

隅田 僕は、入団したときから菅井の素質は感じていました。だから、こうなるんだろうなと思っていたので、全然驚いていません。

──感じていた素質とは?

隅田 今よりも体が細かったのですが、性格的にも「活躍できる性格をしているな」と思っていました。僕もプロレベルでは分からなかったですが、それでも大学のときにいろいろとやってきたので、その経験を菅井に教えられたらいいなと思って。当時の時点で足りないものを教えたりもしていたのですが、いかんせんもっととがっていたので、「いや、僕はこれでやるんで」って、全然言うことを聞いてくれなかったです(笑)。

──具体的には、どんなことを教えたかったのですか?

隅田 例えば、菅井は1年目にケガをしていたのですが、悩んだときの考え方とかですね。とにかくすごいネガティブ。「そんなに深刻なことじゃないでしょ?」っていうことを、めっちゃ真面目に考えているようなところがあったんです。今は、そこはちょっと軽く考えるようになっていると感じていますけどね。

──菅井投手は覚えていますか?

菅井 はい。自分がケガをしたとき、隅田さんから結構いろんなことを言われていたのですが、自分の意思が強過ぎて、なんかあんまり聞き入れられなかったところはありました。

隅田 まったく響いていない感じがもろに出ていたよな?

菅井 そうですね。

隅田 今は菅井のほうから聞いたりもしてくれるし、話したらふに落ちてくれたりするときがあるけど、あのときは「スミさん、何言ってんだ?」って感じ。って言ったら極端な表現になってしまうけど、感覚としてはそんな感じだったと思います。19歳、20歳の投手の投球はできていたけど、菅井は目標も高いし、自己評価が厳しいタイプ。自分への点数が低過ぎて、全然前に進めていないと思うときもありましたね。

菅井 確かに、今思ったらそうですね。自分の考えが強過ぎて、ほかの人に何を言われても聞けない自分がいましたね。

──とはいえ、違う側面から見ると、高校卒業直後の時点でそこまで自分の考えを強く持っているというのは興味深いとも考えられるのでは?

隅田 そうなんです。だから「素質がある」と思っていたんです。ただ、菅井は結果を見ている。でも、僕からしたら、その結果も過程なんですよ。そこで、「スミさんは過程でものを言っているけど、大事なのは結果なんで。僕は今、こうじゃないですか」みたいな感じだったと思います。

初めて2人で食事に


──そうした返答や態度をとられても、言い続けていたのですか。

隅田 そうですよ。菅井が怒らないように言っていました(笑)。というのも、菅井が怒るように言う先輩もいたので。ちょっかいをかけて菅井が怒ったりもしていましたね。

菅井 1年目、そういうのが結構あって。僕もまだいろいろ分かっていなかったので、ちょっとした冗談とかでも・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング