エース・伊藤大海から今季大ブレークの達孝太まで、多士済々の投手陣をリードする35歳のベテラン捕手だ。豊富な経験と、投手に寄り添い、その力を引き出す巧みなリードは、優勝を目指すチームをより堅牢とする武器になる。 取材・構成=佐野知香 写真=毛受亮介、兼村竜介、高原由佳 テンポの良さで完投に
──今シーズン、ここまでを振り返ってご自身の調子はいかがでしょうか。
伏見 バッティングは序盤ちょっと苦労しましたけど、途中ぐらいから割と感じよく打てているかと思います。
──2年ぶりにホームランも出ました。
伏見 そうですね、でもホームランは僕の調子のバロメーターではないですし、たまたまです。ただ、打席で粘れたりといった自分の役割はある程度できているのかなという感触があります。
──守備ではいかがでしょうか。
伏見 今年はどちらかというと守備のほうを期待されて試合に出ていると思っているんですけど、ゲームをつくることだったり勝ち切るという点では、チームも首位にいますし、悪くないのではないかと思っています。
──今年、チームは完投試合がとても多いですよね。投手が注目されますが、捕手との共同作業でもあると思います。その点で意識していることは?
伏見 完投について、キャッチャーが意識することはそんなにはないんです。ただ、チームの方針として「四球をどんどん減らしていきたい」ということと「テンポよく投げてほしい」ということはよく言われているので、バッテリーの共通認識として、どんどん勝負に行ってテンポよく投げるというのが、結果的に球数を少なく終盤まで迎えられて、完投につながっているのかなとは思います。
──なるほど。では特に完投するために逆算して考えたり、ということはないんですね。
伏見 長いイニングを投げてほしいとは思いますけど、リリーフもいいピッチャーが多いので、そこはゲームの状況によってというか・・・
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