補強期間を終えて、各球団は残り50試合ほどのペナントレースを戦う。7月3日には上位3チームがゲーム差なしで並んでいたパ・リーグ。ソフトバンクと日本ハムが抜け出したが、依然として先が読めない。Bクラスに沈む3チームはもう負けられない。真夏の大反撃はあるか。 注)支配下選手登録の上限は70人。情報は8月3日現在。メンバー表の選手名の横は背番号、記号は○=新入団、◎=育成から支配下登録、△=NPB他球団から移籍 
7月は0勝2敗、防御率5.40と苦しんだ今井[左]。CS進出へエースの復調が必須条件だ
昨年まで2年連続最下位と苦しんでいた交流戦を今年は10勝8敗の4位で乗り切ったが、リーグ戦が再開するとチーム成績が急降下した。交流戦明けの6月27日以降、28試合で7勝19敗2分け、勝率.269と低空飛行が続く。7月19日のソフトバンク戦(ベルーナ)に敗れると自力優勝の可能性が消滅し、同日から今季初の5連敗。30日には
楽天に抜かれ5位に転落し、8月3日現在で借金6を数え、クライマックスシリーズ(CS)出場圏内である3位・
オリックスとは6ゲーム差だ。
勝利から遠ざかった原因の1つは得点力の低下だ。6月まで1試合平均得点は2.70も7月は2.0。攻撃力増の起爆剤として7月10日にイースタンで打率.327、9本塁打の
仲三河優太を支配下昇格させ、翌11日にMLB通算72本塁打の
J.D.デービスを獲得した。さらに25日は新人内野手の
佐藤太陽を支配下昇格。仲三河は14日の日本ハム戦(東京ドーム)で右手有鉤骨を骨折したが、デービス、
渡部聖弥、
ネビンがポイントゲッターとして機能すれば状況は変わるはずだ。
自慢の投手陣も苦しむ。6月までチーム防御率は2.40だったが、7月は3.63。先発二枚看板の
今井達也、
隅田知一郎が7月はそれぞれ防御率5.40、4.76と悪化した。今井は7月31日のオリックス戦(京セラドーム)で6回途中8安打6失点KO。今季は開幕から10試合連続でハイクオリティースタートをマークしていたが、6月27日から4試合連続で6回以上を投げられず。今井の復調が浮上へのカギとなるのは間違いない。
今年就任した
西口文也監督は「守り勝つ野球」を掲げ、6月下旬までAクラスに食らいついていた。7月を終え、西口監督は「月も変わるので気分一新して、8月からなんとか巻き返せるようにしたい」と前を見据えたが、8月1日の
ロッテ戦(ベルーナ)は久しぶりに打線が爆発し11得点で完勝。8月に入り、打線は底から抜け出せるか。CS進出へ、投打ともに奮起して「守り勝つ野球」を徹底したい。
<L担選定>争いの行方を左右するキーマン 渡部聖弥

渡部聖弥[外野手]
打線に与える勢い 開幕直後に鮮烈な輝きを見せ、打線を活性化させた渡部聖弥。ケガで2度の離脱はあったが、ドラフト2位新人は今やチームに欠かせない存在だ。7月は打率.217と落ち込んだが、渡部が勝負強い打撃を見せられれば得点力は上がるはず。野球に対して真摯な男だから、8月以降はきっと盛り返してくれるはずだ。(MK)
埼玉西武ライオンズ 2025支配下選手リスト
【投手】
11
上田大河、12
渡邉勇太朗、13
高橋光成、15
與座海人、16隅田知一郎、17
松本航、19
佐藤隼輔、20
田村伊知郎、21
武内夏暉、23
糸川亮太、25
平井克典、29
青山美夏人、34
甲斐野央、36
山田陽翔、41
成田晴風、42
ボー・タカハシ、43
羽田慎之介、45T.
ウィンゲンター、46
狩生聖真、47
杉山遙希、48今井達也、◎49
佐々木健、52
篠原響、◎54
黒木優太、56
エマニュエル・ラミレス、57
黒田将矢、58
中村祐太、61
平良海馬、69
水上由伸、70
豆田泰志、71
菅井信也、◎90
浜屋将太 【捕手】
22
古賀悠斗、27
炭谷銀仁朗、37
柘植世那、53
牧野翔矢、64
龍山暖、65
古市尊 【内野手】
0
児玉亮涼、00
仲田慶介、2
齋藤大翔、5
外崎修汰、6
源田壮亮、○10J.D.デービス、30
元山飛優、32
山村崇嘉、◎38佐藤太陽、39
平沢大河、40L.
セデーニョ、50
高松渡、59
古賀輝希、60
中村剛也、62
滝澤夏央、66
渡部健人、67
野村大樹、99
村田怜音 【外野手】
1
栗山巧、8渡部聖弥、9
蛭間拓哉、26T.ネビン、31
平沼翔太、33
古川雄大、35
松原聖弥、44
林冠臣、51
西川愛也、◎55仲三河優太、63
長谷川信哉、68
岸潤一郎、◎73
モンテル、75
奥村光一 【移籍】4山野辺翔、10佐藤龍世
【退団】なし