補強期間を終えて、各球団は残り50試合ほどのペナントレースを戦う。7月3日には上位3チームがゲーム差なしで並んでいたパ・リーグ。ソフトバンクと日本ハムが抜け出したが、依然として先が読めない。Bクラスに沈む3チームはもう負けられない。真夏の大反撃はあるか。 注)支配下選手登録の上限は70人。情報は8月3日現在。メンバー表の選手名の横は背番号、記号は◎=育成から支配下登録、△=NPB他球団から移籍 
6月中旬から抑えに転向した杉山は8月3日時点でリーグ最多の45試合に登板
誰がこの展開を予想しただろうか。本拠地で迎えた
ロッテとの開幕3連戦でまさかの3連敗スタート。これは実に37年ぶりの出来事だった。その後も投打がかみ合わない試合が続き、5月1日には借金7で首位とのゲーム差は6の最下位に沈んだ。
4月までに
近藤健介、
柳田悠岐、
周東佑京の主力3人が立て続けにケガにより戦線を離脱。
山川穂高、
栗原陵矢、
ロベルト・オスナも本来の調子を欠き、序盤から主力が思うように機能しなかった。だが、チームのピンチをチャンスと捉えた若手選手たちが、次々に頭角を現す。特に
柳町達、
野村勇、
杉山一樹は空いたポジションを巡る激しい競争に勝ち抜き、ついには、オールスターに選出されるまでの選手へと成長した。
交流戦を迎えるころには、チームはなんとか勝率5割まで盛り返し、交流戦突入後は勢いが加速。開幕カードの
中日戦で3連勝を飾り、そのまま交流戦優勝を決めた。リーグ戦再開後も勢いは衰えず、7月1日からの日本ハム首位攻防3連戦でスイープに成功。ついにゲーム差なしの2位へと上り詰めた。
8月3日時点で貯金23、2位の日本ハムとはゲーム差1と首位争い真っただ中。優勝を目指す戦いは、ここからが本番。残り46試合、厳しい戦いが続く。カギを握るカードは、日本ハムと
楽天だ。日本ハムと直接対決は9試合残っており、8月は6試合、9月に最終戦を含む3試合が組まれている。7月には5勝1敗と勝ち越し、ゲーム差を一気に縮めただけに、直接対決が優勝の命運を握る。そして、パ・リーグ相手に唯一負け越しているのが楽天だ。同日時点で8勝9敗と苦戦を強いられ、残り8試合(8月2試合、9月6試合)が残されている。このカードをどう乗り切ることができるかも、大きなポイントだ。
柳田、
今宮健太、栗原、
オスナなど主力を多く欠けている中での貯金23は驚異的。ここから主力が戻ってくれば、優勝の可能性は高まる。
<H担選定>争いの行方を左右するキーマン 近藤健介

近藤健介[外野手]
天敵に挑む頼れる背中 チームが唯一負け越している楽天戦は苦手意識が強く、これまで8勝9敗、打率.235と打線も苦戦。対楽天.480と圧倒的な数字を残す近藤健介の存在は、天敵攻略の切り札だ。前半戦はケガの影響もあり35試合出場にとどまったが、勝負強さを兼ね備えた打撃は、優勝へのラストスパートに不可欠なピースとなる。(HK)
福岡ソフトバンクホークス 2025支配下選手リスト
【投手】
2C.
スチュワートJr.、10
上沢直之、11
津森宥紀、13
濱口遥大、14
又吉克樹、16
東浜巨、17
有原航平、18
武田翔太、20村上泰斗、26
大津亮介、27
岩井俊介、28安徳駿、△29
大江竜聖、34
村田賢一、35L.
モイネロ、39
尾形崇斗、40杉山一樹、41
前田悠伍、42
伊藤優輔、47
大関友久、48
藤井皓哉、49
松本晴、50
板東湧梧、51
前田純、53大山凌、54R.オスナ、56
田浦文丸、58
木村大成、59
長谷川威展、60
大野稼頭央、63
ダーウィンゾン・ヘルナンデス、64
上茶谷大河、66
松本裕樹、68
木村光、69
岩崎峻典、◎85
宮崎颯、◎95川口冬弥
【捕手】
00
渡邉陸、12
嶺井博希、22
牧原巧汰、45
谷川原健太、55
石塚綜一郎、62
海野隆司、65藤田悠太郎
【内野手】
0
川瀬晃、4J.ダウンズ、5山川穂高、6今宮健太、8
牧原大成、23周東佑京、24栗原陵矢、25庄子雄大、33
廣瀬隆太、36
イヒネ・イツア、43
井上朋也、46宇野真仁朗、△52
秋広優人、67石見颯真、99野村勇
【外野手】
3近藤健介、7
中村晃、9柳田悠岐、30
佐藤直樹、31
正木智也、32柳町達、44
笹川吉康、57
緒方理貢、61
川村友斗、◎77
山本恵大 【移籍】52リチャード
【退団】なし