FA移籍初年度の2003年は三番として打線をけん引し、チームに歓喜を呼んだ。2年後の05年。役割を四番に変えた背番号6は覚悟を決めて前に進んで行った。 文=吉田風(デイリースポーツ) 写真=BBM 
金本は125打点、今岡誠[右]は147打点。強力な四番&五番コンビが打線の核となった
迫力がない四番
「え?」
金本知憲は押し寄せた報道陣に聞き返した。眉間のシワがみるみる深くなる。立ち止まってつい2時間ほど前の記憶をたどってみたが、思い出せない。
「俺、そんなこと言ったかな……」
2年ぶりにリーグ制覇を決めた2005年。10月4日の横浜(現
DeNA)戦、その試合後に四番打者が怪訝そうな相好で甲子園のロッカールームへ消えた。快挙を成した直後とは思えぬ足取りで……。
シーズン145試合目だった。プレーバックすれば4回裏のこと。
三浦大輔から会心の一撃をバックスクリーンへ運んだアニキは球団広報にコメントを預けた。
「ラッキーだったよ」
試合中の回覧でそれを目にした番記者が金本に発言の趣旨を問えば、本人は冒頭の反応。何度も首を傾げていた。広報は「本人が確かにそう言ってました」と言うのだから間違いないのだろうが・・・
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