2023年に開幕投手を務め、翌24年には8勝をマーク。さらなる飛躍が期待された今季は、開幕から主戦投手として先発ローテーションを守り、目標の13勝&規定投球回に到達した。ソフトバンクが誇る先発10勝カルテットの一員として2年連続のリーグ優勝に大きく貢献した。 取材・構成=壁井裕貴 写真=湯浅芳昭、佐藤博之 
「巨人戦は理想のフォームに大きく近づけて、数字としても残せた試合だった」
書き残してきた“魂”
プロ入り6年目にして、軒並み自己ベストの成績を残した。交流戦では3試合に先発登板し2勝、防御率0.78をマーク。優秀選手賞を獲得して、チーム6年ぶりの交流戦優勝に貢献した。その後も好投を続け、8月11日の日本ハム戦(みずほPayPay)で自身初の2ケタ勝利を記録し、大きな飛躍を遂げるシーズンとなった。昨年から始めたメモを取る習慣が、成長スピードを加速させている。 ──目標の13勝、規定投球回を達成しました。振り返ってみてどうでしょうか。
大関 数字的にも自己ベストを残せていますし、投球の中身に関しても順調に進められている1年だったなと思います。
──順調に進められているとはいったいどういうことでしょうか。
大関 自分が理想とする投球、野球人としての姿から逆算して、今どうありたいかを考えています。その中で今年は理想の投球を大切にしていました。
──理想の投球を具体的に教えてください。
大関 あえて言葉にするのであれば、“魂の投球”ですね。スポーツ心理学を基にした理想のピッチングです。
──スポーツ心理学を基にイニングごとに振り返りをメモしていますが、どんなことを書いていますか。
大関 自分だけが理解できるキーワードを書き残して、振り返ったときにすぐに思い出せるようにしています。
──月ごとにテーマを決めているのでしょうか。
大関 月ごとというよりも、1試合ごとに決めていますね。
──その中で今季、理想とする“魂の投球”に最も近い試合ができたのはいつでしょうか。
大関 交流戦の6月12日の巨人戦(みずほPayPay)です。
──それはなぜでしょうか。
大関 今年は特にフォームというところのアプローチを重点的に取り組んでいました。その中で、大きく前に進んだ試合だったからです。
──数字的にも、9回を投げ8奪三振で無失点とシーズンを通してもベストピッチに近いものでしたか。
大関 そうですね。頭で考えていることと実際の動きがリンクしました。その中で・・・
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