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クライマックスシリーズ展望 いざ! 決戦 

<The Champion's Pride SPECIAL INTERVIEW>阪神・大竹耕太郎インタビュー 興味深き対峙へ「いい打者に対して、どう抑えようかといろいろと考えていくことをCSでも日本シリーズでも続けていく」

 

独走優勝の立役者の一人。強力先発陣の一角で、投球術を駆使し打者を翻弄する左腕。ポストシーズンでもその投球スタイルは変わらない。変わる必要もないと断言し、2年ぶりの日本一へ向け腕を振っていく。
取材・構成=椎屋博幸 写真=宮原和也、BBM

開幕はケガで出遅れたが、5月に一軍復帰すると、9勝4敗と5つの貯金をつくる投球を示し、2年ぶりのリーグ優勝に導いた


メンタルの試行錯誤


──まずは2年ぶりの優勝おめでとうございます。優勝時の雰囲気は2年前と一緒だったでしょうか。

大竹 ありがとうございます。少し違いましたね。2023年のときは達成感がありました。今回は慣れた、といういい方はおかしいのかもしれませんが、あっさり優勝してしまった、という部分も含め、いい意味で優勝慣れしている感じがありました(笑)。

──強いソフトバンクでもプレーされていましたが、そのときと同じようなムードですか。

大竹 1年間シーズンの中で、勝っても負けても一喜一憂しないのは似ていますね。大事な試合でも、オープン戦でも試合に臨む意気込みは変わらず、勝つのが当たり前という雰囲気がありました。その中で優勝しましたので、本当に優勝慣れを感じていました。

──大竹投手自身、開幕当初はケガ(下肢の故障)で出遅れましたが、一軍復帰後は順調に試合をつくり、チームに貢献したと思います。ここもチームの勢いに乗った感じだったでしょうか。

大竹 実は、今年はしっかり仕事をしたという感覚はないです。ケガをして出遅れたので半分悔しく、優勝したので半分うれしいという思いが交錯しています。自分がオフに想定していたシーズンになっていません。そういう意味で、優勝はうれしいのですが100%で喜べない部分もあり、悔しいところでした。

──自分が思い描いた1年間の流れが、最初のほうで躓(つまず)いたという悔しさですね。

大竹 シーズンが始まった最初のほうでのケガでした。でも、故障をしてからは気持ちを切り替えていこうと……実際に本当に切り替えられました。そういうふうにできたことのうれしさも半分、というところでしょうか。

──戦線に戻ってきた後のマウンドの上での大竹投手は、常に冷静に、淡々と投げていたというイメージです。

大竹 そう見えましたか? めちゃくちゃ一喜一憂していましたよ(笑)。でも、今年はメンタル部分で、いろいろな取り組みをしていました。さまざまな成功や失敗を繰り返しながら、自分でトレーニングをして、それがマウンド上でどう反映されるかを試していました。

──マウンド上で実戦を通じて試していたのはすごいですね。

大竹 すごくはないですよ……まずピッチングは、技術が第一です。でもメンタル的な部分で「このように考えて動いたら、こうなるんだ」ということを学んでいけました。技術的な部分が半分、メンタル的な部分が半分という感覚で試していきました。

──心理的な部分で、新しい考え方が備わったということですか。

大竹 メンタルについて聞くことができる人が増え、相談できる人も多くなりました。瞑想を取り入れるなどいろいろ試しました。その中で変わったのは・・・

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