
今年10月8日の就任会見で谷保さんが司会を務めたのはサブロー監督本人に知らされない「サプライズ」だった[写真=戸加里真司]
ロッテ球団の場内アナウンスを1991年から2023年までの33年間、2000試合以上も担当したのが谷保恵美さん。球団職員を退いてから2年近くが経過したが、今年10月8日のサブロー監督就任会見では進行役を務めた。
谷保さんと言えば、独特の澄み渡る美声による「サブローーーー」という
コール。マリンスタジアムの名物であり、あの球場を象徴する「野球の音」だったと言っていい。それほどまでに、サブロー監督と言えば谷保さんの声。谷保さんの声と言えば「サブローーーー」なのだ。
サブロー監督が1995年にプロ入りして2016年限りで引退するまで、選手としてマリンスタジアムの公式戦の打席に立ったのは2804打席(歴代3位で、1位は
福浦和也、2位は
堀幸一)。そのほとんどすべてにおいて「サブロー」という名前をコールした谷保さんが、新監督就任に当たってのメッセージを本誌に寄せてくれた。
◎
サブロー監督が選手時代、そのご活躍とともに私も打席アナウンスが「サブローーーー」と長くなっていきましたが、名前を長くコールするのは場内アナウンスの基本としてはご法度のように思い、初めはためらいや悩みもありました(笑)。
サブロー選手には球場で「昨日は気合が足りなかったな」「コールが短かった」などよくプレッシャーとダメ出しをされましたが、そのおかげでだんだん覚悟も度胸もついていきましたし、自分のアナウンススタイルができていったように思います。
サブロー選手のご活躍と人気のおかげでファンの皆さまに私のアナウンスも愛していただけるようになり、とても幸せでした。
これからファンの皆さんが毎試合サブロー監督のお名前をコールして鼓舞してくださると思いますが、私も陰ながら応援しております。
「サブローーーーーー!」

2023年9月、退職を発表した直後の谷保さん[写真=桜井ひとし]
PROFILE たにほ・えみ◎1966年5月11日生まれ。北海道出身。90年にロッテオリオンズに入社、91年から場内アナウンスを担当し、ホームゲームは1日も休まず、2022年7月17日の
ソフトバンク戦(ZOZOマリン)で一軍公式戦アナウンス通算2000試合を達成し、23年限りで退職。現在はカフェを経営。著書に『谷保恵美のまもなく試合開始でございます♪』(ベースボール・マガジン社)。