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Photos by Shinichi Satoh

スーパーマン

 糸井嘉男が、打つ、捕る、投げる、走る――。

 首位・オリックスをけん引するこの男の攻守走は、どれを取っても一級品だ。日本人離れしたバットスピード、どんな打球にも追いつく守備範囲の広さ、矢のような送球。どれも“超人”と呼ばれる身体能力の高さが生み出しているものだが、それだけではない。この男には見る者に「何かすごいプレーを見せてくれるのではないか」と期待を抱かせてしまうような、不思議な力がある。

 今、日本プロ野球界でトリプルスリー(打率3割以上、本塁打30本以上、盗塁30個以上)に最も近い男と言われているのも、この糸井だ。今季は打撃が好調で、打率.349は6月19日の時点でリーグトップ。本塁打は8本と道のりは遠いが、盗塁19個(2位)は上々である。

 20日に行われたオールスターファン投票の中間発表・最終回では、両リーグトップの30万4419票を獲得した。

「この選手のプレーが見たい」

選手にとって、こんなふうに思ってもらえることほどうれしいことはない。これからもファンの期待に応え、いい意味でファンの期待を裏切る、そんな糸井の活躍に期待したい。

▲いとい・よしお●1981年7月31日生まれ。京都府出身。187cm88kg。宮津高−近大−日本ハム04自−オリックス13。外野手。背番号7

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