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Photos by Hitoshi Sakurai

The Messenger of a champions



 点を奪われない一番の方法、それが三振を奪うこと。今季、セ・リーグ最多の189個の三振を取っているメッセンジャー(8月31日現在)。189回、得点を許す(ソロ本塁打などで)機会を自らの右腕で防いだともいえるだろう。

 日本球界5年目を迎えた今季。これまで以上に充実した投球内容を誇っている。チームが巨人広島との激しい優勝争いをしている中、さらにエース・能見が調子がなかなか上がらない中で、孤軍奮闘とも言っていいほどの働きを見せた。11勝8敗、貯金3つと大きく貯金を作っているわけではないが、完封が3つと相手チームに与える威圧感は抜群だ。さらに198センチの長身で頭の真上から腕を振り下ろす投球フォーム自体も威圧感の塊。二階から投げ下ろされるような角度のある真っすぐは、打者に恐怖心を与えるはず。その証明が189の三振だ。

 メッセンジャーの存在は、巨人、広島にとっては厄介だ。この威圧感は名前の中にもある。1985年、阪神が日本一に輝いたとき、最強助っ人「バース」がチームをけん引した。彼の名は「ランディ」。メッセンジャーも同じ「ランディ」。投打は違うが、優勝の使者(Messenger)として、いま躍動してる。

ランディ・メッセンジャー●1981年8月13日生まれ。アメリカ、ネバダ州出身。198cm121kg。スパークス高-マーリンズ99-ジャイアンツ07途-マリナーズ08途-阪神10。投手。背番号54

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