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Photos by Koji Uchida
やっぱり主役はこの男

 133試合消化時点の打率は2割5分に満たない。規定打席到達者の中では片岡治大に次いでワースト2位。ただし、優勝争いが激しさを増した8月以降、阿部慎之助の状態を打率だけで判断するのは難しい。

 8&9月の2カ月間の打率は.248と横ばいも、本塁打、打点に限っては、10本塁打、26打点とチームトップの好成績。得点圏打率は.304にまで跳ね上がる。1試合の中でも「全然、打てねえな」(阿部)と第2打席まではあっさりも、試合の行方を大きく左右する後半、一振りで試合を決め、いつの間にやらスポットライトの当たる場所へ。

 優勝へのマジックを8から5まで減らした9月19、20日のヤクルト戦(東京ドーム)もそうだった。例えば19日。第1、2打席を空振り三振したかと思えば、第3打席では特大の2ランでリードを4点に。20日には第3打席まで凡退も、3対1と2点リードの8回、第4打席に効果的なソロアーチで勝負を決定づけた。

 8月1日から四番に固定され、負担軽減のために一塁起用されることも多いが、印象的な働きでこれに応えている。「残りも少ないから、頑張りますよ」。力の抜け具合が逆にいい。

あべ・しんのすけ●1979年3月20日生まれ。千葉県出身。180cm97kg。安田学園高-中大-巨人01年1位。捕手。背番号10

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