メジャー挑戦のために海を渡り、失意の帰国。果たして彼らはトップフォームを取り戻せたのか。チーム躍進のカギをも握る2人のパフォーマンスに注目した。 オリックス・中島裕之
3試合連続安打で健在
2年間のマイナー・リーグでのプレーを経て、3年ぶりに日本球界へ復帰を果たした
オリックス・
中島裕之。その再スタートの舞台は、かつての本拠地・
西武プリンスだった。プロとして、この地で力をつけ、日本を代表する選手へと成長した古巣への“凱旋”とも言える3月27日の開幕戦。しかし、新天地で早くも四番を務める男は、そんな感傷とはまったく無縁だった。
「一番最初で、良かったんとちゃいますか? 特別、何かが違うとかそういうのはないッスけどね。1回ここで終わって、またここで開幕する。ま、ええんとちゃいますか?」
兵庫県伊丹市で生まれ育った中島は、西武での12年間の関東生活を経た今も、関西弁が自然に口をついて出る。そのネイティブぶりに触れると、もう何年もオリックスにいたような錯覚すら覚える。春季キャンプで、宮内義彦オーナーが開いた食事会の席上で「生え抜きの中島です」とあいさつし、場内は大爆笑。しかし、そのセリフは、もはやジョークには聞こえない。裏を返せば、オリックスの背番号1を背負った『自然さ』が、西武ファンには、強烈な違和感として映ったのかもしれない。
「四番、ファースト、中島」
西武ドームに響き渡ったそのアナウンスが、西武ファンのブーイングと怒号で・・・
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