楽天の若き守護神が開幕から躍動している。今シーズン、先発からクローザーに転向した松井裕樹。150キロを超えるストレートとキレ味鋭い変化球でここまで23試合に登板して無傷の13セーブ。無限の可能性を秘めた19歳のサウスポーが小久保ジャパンの新守護神候補に名乗りを挙げた。 写真=湯浅芳昭 松井裕樹が新境地を開拓した。プロ2年目の19歳。12球団最年少となるクローザーの役割を任された。首脳陣の期待に応え続け、交流戦に入っても負けなしの16セーブ(6月13日現在)。10代の左腕では史上初めて2ケタセーブをマークした。27試合、33イニングを投げて失点はわずかに2。文句のつけようのない安定感で強打者たちを圧倒している
ここまで49三振を奪い、奪三振率も脅威の13.36。クローザーへの転向理由の一つ「三振を取れるから」(
大久保博元監督)という言葉どおり、ピンチを背負う場面でもバットに当てさせず、涼しい顔でベンチへと帰ってくる。その姿には風格すら漂いつつある。
指揮官がクローザー構想を口にした3月10日。松井裕は「侍ジャパン」の一員として、欧州代表との強化試合を行う東京ドームにいた。当初クローザーを務める予定だった
キャム・ミコライオの離脱により突如巡ってきた重責。それでも「『コイツで負けたら仕方がない』というピッチャーにならないといけない」と冷静に受け止めた。それから約3カ月。結果を残し、指揮官に「アイツで負けたらしょうがない」と言わしめる存在になった。
その欧州代表戦は松井裕にとって「侍ジャパン」としての初舞台だった・・・
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