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“プレミア12” 初制覇への戦い

小久保監督が身をもって知る西勇輝の“強心臓”

 

物怖じしないマウンド度胸で強打者が相手でも強気に内角を攻め、球団史上初となる高卒新人1年目から一軍のマウンドに立ち続けてきた。7年目を迎えた今季もここまでリーグ3位の防御率2.36で安定感ある投球を見せている。1球の重みが、さらに増す国際舞台では、強心臓と安定感を併せ持ったこの右腕の活躍が不可欠になるはずだ。
写真=佐藤真一



 すべてはチームのために。その強い思いが右腕を突き動かす。「ここまで追い込んだのはプロ入り後、初めてかも。もう悔しい思いをしたくない」。昨季、リーグ2位に終わった無念を晴らすべく、オフに体力強化を行い、キャンプでもスタミナ不足解消をテーマに投げ込み、走り込みを徹底。「チームの勝利だけを考える」と、今季に挑んだ。

 だが、開幕直後は制球が定まらず、痛打を浴びて大量失点を喫し、4月終了時点での防御率は4.11と精彩を欠いた。それでも、5月に入ると、24日のロッテ戦(京セラドーム)で完封勝利。同31日の広島戦(京セラドーム)では自己最多の1試合13奪三振をマークするなど、5月以降は53回2/3を投げて失点はわずか9で防御率1.51と、本来の安定感のある投球を取り戻している。

 好投が続くなか、ここ最近は6月30日、7月4日と2度続けて登板試合が雨天中止に。それでも「調整してきたので投げたかった」と、入念な準備は欠かさない。その姿勢が、丁ねいにコースを突く安定した投球を呼んでいる。

 さらに、西を語るうえで欠かせないのがマウンド度胸だ。侍ジャパンの小久保裕紀監督は、その強心臓ぶりを身をもって感じている・・・

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