味の分かる人が集う街、大阪市内の北新地。ここで、鶏肉を焼き肉スタイルで食べさせるお店「とり焼き さじ」がある。店主は阪神で活躍した投手・桟原将司だ。自らが衝撃を受け、この味と店で勝負をしていくことを決めた桟原は今充実のときを迎えている。 現役時代に知った『衝撃の味』
人生の中で「これはおいしい」と思う料理に出合い、それを生業にしようと思うことは、そうはないはずだ。
桟原将司は現役時代、その料理に出合い、足しげく通い、その味を堪能していた。しかし、今ではその味をお客さんに振る舞うようになっている。約1年前、東京・銀座と並んで日本を代表する高級飲食店街でもある大阪市内の北新地に「とり焼き さじ」をオープンさせた。
現役最後は、ランニングもできないくらいだったものの、戦力外になったときに、他球団からの誘いがあれば、移籍することを考えていた。しかし、オファーはなく、さらに自身への限界も感じていたこともあり、別の世界へ行こうとすぐに引退を決めた。実は現役時代から引退後は飲食店を始めよう、と少し考えていたという。さらに外食先では、店主などと話をすることが好きだった。
その中で、ミナミにある「とり焼き」の店の味に惚れ込んでいた。この店は焼き鳥ではなく、焼き肉スタイルで、鶏肉を焼いて食べるお店。鶏肉を扱う店では、あまりないスタイル。しかも肉が新鮮。衝撃の味だった。この味に出合ってからは、外食したいと思い立ったら、このお店に足を運ぶほど。もちろん店主とも仲良くなっていた。
それだけ惚れ込んだ味。セカンドキャリアで、飲食店を持つときには、このスタイルの店にしたいという思いが強かった。そこで2013年1月に「とり焼き」の店を出したいから、と修業することをお願いし、頭を下げた。店主も快く受け入れ、早速修業が始まった。
自分の腕でやっていく強い意志
桟原は、料理を作った経験もなく、まったくの素人。すべてがイチからのスタートだった・・・
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