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球界が熊本地震の被災地へ支援を開始

 

2008年以来の地震による試合中止も


 4月14日午後9時26分、熊本に震度7の大地震が起こり、大きな被害をもたらした。ただ、実は、これは前震に過ぎず、16日午前1時25分には震度6強の本震、さらにその後も震度5、6クラスの地震が繰り返し起こり、被害が拡大している。

 プロ野球では、16日のソフトバンク-楽天戦(ヤフオクドーム)が交通機関への影響と観客の安全確保のため、午前9時半に中止決定。ソフトバンクの工藤公康監督は「楽しみにしてくれたファンの方は多いと思います。申し訳ない気持ちはありますが、理解していただけると思います」と語った。さらに19日に熊本・藤崎台球場、17日に鹿児島鴨池球場で予定されていた巨人-中日戦も中止。巨人の堤辰佳GMは「藤崎台は球場設備が危険な状況。来場するお客さんの安全を最優先に考えたら無理だろうということです」と説明した。実際、視察に行った球団スタッフから外野部分の芝の隆起、内野席の破損、照明の落下などの報告が入っているという。翌日の鹿児島については球場や宿泊施設などは問題ないことを確認しているというが、用具の輸送をするメドが立たないこと、被災地の人たちの心情を考え、中止を決定した。地震による試合中止は08年以来となる。

 各球場では試合前に選手たちが募金活動を行い、プロ球界だけでなく、アマ球界関係者もまた、それぞれのできる支援方法を模索し、動き始めている。16日にヤフオクドームで練習を行った楽天の選手会長・銀次(岩手県出身)は11年の東日本大震災の際、本拠地である東北が日本中から支援をしてもらったこともあり、「今度は自分たちができることをやりたい」と語った。一方、熊本出身で市内に母親らが暮らすロッテ伊東勤監督は「個人的には野球をやっている場合じゃない。いますぐ飛んでいって何か手伝いたいというのが本音です。何もできないのが腹立たしい」と複雑な心境を明かしている。








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