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特集・今こそ熊本魂!
ロッテ・伊東勤監督インタビュー 愛する故郷への思い

 

その心に去来するのは、果たしてどんな思いなのか――。4月14日と16日、熊本県熊本地方を襲った巨大地震は、大きな被害をもたらし、そして多くの被災者を生み出した。野球界の動きは素早く、各球団・選手が募金をつのり、そして熊本出身の選手たちが、それぞれの思いを込めてグラウンドの上で奮闘を続けている。熊本県熊本市出身、カモメの指揮官・伊東勤が、愛する故郷への思い、そして自らのなすべきことを語る。
取材・構成=杉浦多夢、写真=井田新輔、BBM


何のことだか分らなかった。しかし、熊本で大地震が発生したと聞かされ、信じられない思いでいっぱいになった。

 最初に聞いたときは、「まさか」「嘘だろ」という感じでした。阪神大震災のときも、東日本大震災のときも「まさか」の思いはありました。それでも、九州に大型の地震が直撃するとは思ってもいませんでした。聞いたこともないような震度の大きさ(最大震度7)で、しかも熊本市内だという。すぐに家族や知り合いの安否が心配になって、ホテルまでの15分くらい、バスの中でずっと実家へ電話をかけ続けましたが、まったくつながらない。

 ホテルに戻ってからようやく兄の携帯電話につながって、兄夫婦と同居している母も含めて皆、無事に避難していると聞きました。でも、それからがつらかった。余震が続き、翌日の深夜(16日午前1時25分)には再び大地震が起こってしまいました。しかもそちらが本震だったという。実家とはずっと連絡を取り合っていましたが、不安と恐怖が伝わってきました。地震が起こって外に避難し、しばらくして家に戻るとまた地震で外へ……その繰り返し。結局、夜は車中で寝泊まりをしていたようです。

 私自身も、報道番組などで画面を通して見る故郷の姿に、信じられない気持ちでいっぱいでした・・・

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