週刊ベースボールONLINE

チームレポート

序盤戦苦戦のヤクルト カギを握るのは“初回の攻防”

 

開幕ダッシュに失敗。その後、連勝もあったが、なかなか波に乗れないヤクルト。その原因は一体どこにあるのだろうか。データを分析していくと、逆襲に必要なことが見えてくる。(データは5月8日終了時に集計)

初回の攻防が勝敗を左右する


主に一番を担っている坂口智隆[写真]。山田哲人の初回打率が上がっていけばさらに初回の得点率は上がるだろう


 開幕4連敗に始まり、スタートダッシュには完全に失敗した。問題はなんと言っても先発投手陣。開幕時の先発陣と5月8日時点の先発陣の顔ぶれがほぼ半分入れ替わっているのだから厳しい(表1)。


 ただ、開幕からローテーションを守っている小川泰弘石川雅規原樹理にしても決して安定しているとは言えない。特に小川、石川の実績あるダブルエースには安定感を見せてもらいたいところだが、同日現在で小川が3勝2敗、石川が3勝4敗(どちらも7試合登板)に終わっている。

 各チームのエースと比較すると、上位3チームでは1位の中日が開幕投手を務めた大野雄大が故障離脱のため2勝1敗(3試合)ながら、若松駿太が4勝2敗でエース級の働きを見せている。2位の広島黒田博樹が4勝1敗(7試合)、3位の巨人菅野智之が4勝0敗(同7)。それぞれしっかり貯金を作っている。一方、下位になると、4位の阪神藤浪晋太郎が3勝2敗(同6)、最下位のDeNA井納翔一が3勝3敗(同7)。軸になるエースがしっかり勝利を積み上げないと苦しいことが分かる。今後、小川、石川の復調が大きなカギを握っていることは間違いない。

 現状、打線はリーグ2位の打率.277を誇りながら、投手陣は同ワーストの防御率4.64。勝利が拾えていない理由は数字から見ても明らかだ。しかし、さらに数字を深く見ていくと、勝ち切れぬ理由は失点していることだけではなく、失点の仕方にあることが分かる。


 表2を見てほしい・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

HOT TOPICS

HOT TOPICS

球界の気になる動きを週刊ベースボール編集部がピックアップ。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング