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阪神・福留孝介 2000本安打をなしえた打撃改造と徹底した体調管理

 

6月25日、広島阪神戦(マツダ広島)で阪神の福留孝介外野手(39歳)が6回に二塁への内野安打を放ち、日米通算2000安打を達成した。日米通算での達成は6人目の記録となった。

史上6人目の日米通算2000安打を達成し、ボードを掲げる福留


ケガを克服し打撃改造と体調管理の徹底で記録到達


 朝10時30分。甲子園の外野のライトポール際からレフトポール際まで黙々と走る福留の姿がある。30分以上をかけて、体に何かを言い聞かせるようにゆっくり、そしてときに全力疾走を繰り返す。通常ナイトゲームの試合開始は午後6時。「ナイターのときはたぶん10時前には球場に来ています」とは球団関係者。約8時間前から試合への準備は始まっている。

「苦しいこともありましたけど、達成したら、それもいい思い出になりますね」

 交流戦が終わった時点で残り2本となりペナントレースが再開。敵地での広島との第1戦(6月24日)では先発・ジョンソンの前に抑え込まれた。しかし、同25日の第2戦で広島の先発のマウンドに上がった新人・岡田明丈から、4回の第2打席目に、ライト線への二塁打を打ち残り1本と迫った。

 6回に回ってきた第3打席で、同じく岡田から一、二塁間へヒット性の強烈な打球を放った。しかし、名手・菊池涼介が追いつく……「ここで何とかして打ちたいという思いだけでした。とりあえず抜けてくれてよかったです」。最後は菊池がボールを弾き、二塁への内野安打。一気に史上6人目となる日米通算2000安打達成となった。

 1996年度のドラフトでは最多の7球団からの指名を受ける(近鉄が交渉権を獲得も入団拒否=99年に中日に逆指名の1位で入団)など、アマ時代から注目された存在だった。入団後、遊撃から外野に転向したが、打撃では徐々に力を発揮し、2002、06年に首位打者を獲得。06年にはMVPを受賞するなど球界を代表する選手となった・・・

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