宣伝・広告費はゼロながら、口コミだけで広まった隠れた名店。アスリートにうれしいヘルシー志向が人気の秘訣だ。 取材・構成=吉見淳司、阿部ちはる、写真=阿部卓功 愛知・名古屋の「KARAKARA 総本店」の「セセリ」「上ハラミ」
野球選手といえば焼き肉――とイメージしがちだが、実際にはナイター後などで食事が遅い時間になる場合、胃に負担のかかるものは気軽には食べられないもの。しかしこの「KARAKARA 総本店」では心配ご無用。鶏の「セセリ(首の筋肉)」(460円)や牛の「上ハラミ」(690円)、和牛の「ロース」(780円)など、脂肪の少ない部位が充実している。さらにタレで食べるのではなく塩・コショウで、あるいはあらかじめタレをもみ込んだ肉はそのまま口に運べるため、女性客が半分を占めるヘルシー焼き肉店なのだ。
コンロも特許を取るほどのこだわりのもの。直接火であぶるのではなく遠赤外線を利用しており、肉に焦げ目がつかずにおいしく食べることができる。写真はセセリ
ヤクルト・成瀬善久が好んで注文するのが「セセリ」と「上ハラミ」。「セセリ」は宮崎の工場を指定して仕入れている鶏を使っており、特に上質のセセリを厳選している。一般のものよりも大きく、歯応えの良いセセリはジューシーながら脂が少なく、噛めば噛むほどに味が染み出してくる。「上ハラミ」も赤身が多く、牛の旨みが詰まった肉はまるでステーキかと思ってしまうほど。そしてもう一つの名物が極上の和牛ホルモン、白菜、豆腐、もやしなどをふんだんに使った「唐々鍋」(950円〜)。絶妙なバランスの辛さと甘さでついつい箸が進んでしまうこと間違いなしだ。
店内を見回せば12球団の選手サインがズラリ。チームに関係なく愛される名店なのだ。
成瀬善久「投げ終わりでがっつりと食べたくなります!」
結婚してからは東京では外食はしなくなったので、都内のいきつけのお店というのはなくなってしまいました。なので今回は名古屋に遠征に出たときによく行く「KARAKARA」という焼肉屋を紹介させていただきます。ほかの球団の選手も来ているのを見たことがあるので、野球選手も満足できること間違いなしです。がっつり食べれてすごくおいしいですよ!特にセセリや上ハラミが絶品でいつも頼みますね。投げ終わりで行きたくなるお店です。名古屋に来た方はぜひ行ってみてください。
今回のお店『KARAKARA 総本店』
愛知県 名古屋市 中区松原3-1-14エムズビルSouth
全日/17:00〜24:00(LO.22:45)
不定休
アクセス/地下鉄名城線東別院駅、4番出口から西へ徒歩10分
駐車場/8台
PROFILE なるせ・よしひさ●1985年10月13日生まれ。栃木県出身。180cm87kg。左投左打。横浜高から2004年にドラフト6巡目で
ロッテに入団。15年にFAでヤクルトに移籍。緩急を駆使した投球を武器に、07年最優秀防御率、09年から4年連続2ケタ勝利を挙げた実績を持つ。