王者返り咲きを目指す第4回WBC開幕が約1カ月後に迫り、1月24日に8人の追加代表メンバーが発表された。その中に“無印“の男が1人――。連載第2回目は小久保裕紀監督就任以降、初選出された平野佳寿をクローズアップ。クローザー候補に挙がる右腕は、その期待に応えられるのか。 取材・文=達野淳司(デイリースポーツ)、写真=太田裕史 「自分の仕事をしっかりやるだけ。(調整は)ゆっくりはしていられない。ピッチを上げていかないと」(平野)
困ったときは、この男の出番だ。
オリックスの背番号16が侍ジャパンの守護神候補として緊急招集された。
上原浩治(カブス)、
田澤純一(マーリンズ)ら、メジャー・リーガーが不参加を表明。困り果てた小久保裕紀監督は、日本代表を率いて初めて平野佳寿を呼ぶことに決めた。
「1月18日に小久保監督から電話で『一緒にやってくれ』と言われました。指名されたからには自分の仕事をしっかりやるだけです。ゆっくりはしていられない。ちょっとピッチを上げていかないと」(平野)
1月5日、京都で自主トレを公開した際には、WBCのことは頭になかった。記者からの質問に苦笑いすら浮かべていた。
「何の話もないので考えてないですよ。もっといい投手がいるでしょう」
3月31日のシーズン開幕へ向けて、しっかり体を作り上げることに専念していた。それが、この急展開である。もちろん・・・
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