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メキシコ最新野球事情

住田ワタリのメキシコ野球紀行 最終回 「有望株が集結するアカデミー」

 

アカデミーのグラウンド。奥に見えるのは寮


大学卒業後にアメリカでスポーツ医学を学び、世界各地でトレーニングを指導してきた住田ワタリ氏。今冬にはメキシコで開催されているウインター・リーグに帯同。プロスペクトたちが腕を磨く現地の野球に触れた。短期連載の最終回となる今回は、メキシコ野球の育成システムを紹介する。
文・写真=住田ワタリ、構成=吉見淳司

 2015年3月にアメリカ、アリゾナ州ツーソンで初めて会ったモレノ。当時、弱冠15歳のプロ野球選手が「大人」とともに春季キャンプを送っていた。あれから1年半の歳月を経てモレノは確実に育成ピラミッドを登っていた。

 メキシコにいることをSNSで知らせると、「今はリーガ・インベルナール・メヒカーナ(LIM)でプレーしている」と返事が来た。メキシコ冬季リーグの下部に相当するLIMとリーガ・ペニンスラール・デ・ベイスボール(LPB)の2つのリーグは、LIMが62試合、LPBが42試合行われている。この2リーグは夏季リーグの全16球団のマイナー選手たちの育成の場として有望株を参加させている。登録30人のうち25人は25歳以下で構成、残る5人はオーバーエージ枠、そして全員がメキシコ籍と決められている。

 15年にモレノが「アカデミア(アカデミー)に行く」と3月下旬にキャンプ地を離れたその行先に降り立った。メキシコ第三の都市・モントレーの中心部から車で1時間。山の麓に建てられたアカデミア・メヒカーナ・・・

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