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2017春季キャンプ取材現場から

阪神 メッセンジャーがグラブに託したWBCでの母国の活躍

 


 アメリカではあまり知名度は高くないと言われているWBC。そうなのかなあ、と思っていましたが、プレーする選手たちはそうでもないようで――。

 虎の助っ人も、すごく気にかけている大会のようです。投手陣がキャッチボールを始めたとき、1人のグラブだけが異様に目立っていました。それがランディ・メッセンジャー投手。今季8年目を迎える大ベテラン助っ人で、阪神の開幕投手候補です。そのメッセンジャー投手の練習用グラブが新調されていました。昨年までは白と赤の2色だったのですが、今年はネイビー、赤、白(ヒモのみ)の3色となっています。


「これはね、アメリカの国旗の色を使って作ってもらったんだ。なぜかって? 今年はWBCがあるだろ。僕はアメリカ人だからね、日本からチームUSAを応援する意味でこの色にしたんだ」

 もちろん、日本でプレーしているだけに、日本にも頑張ってほしいとも願っていますが「やはりチームUSAが優勝してほしいし、しないといけないよ」と語り口調が熱くなってきました。

 優勝の確率を聞いてみたところ、「強い国が多いからね、難しい部分はあると思う。それに今回のチームUSAはすごくヤングなメンバーだからね、厳しい戦いになると思っている」と苦笑い。

 異国の地で戦い続けているメッセンジャー投手にとっては、WBCでのチームUSAの活躍や優勝は、自尊心を確認する大会であるのかもしれません。最後に「若い選手が多いですが、やはりドジャースの(クレイトン・)カーショーは必要ですか?」と尋ねたら「いいアイディアだね」とウインク。

 まさにWBC開幕のときを楽しみにしながら、自身も開幕へ向け調整を続けているメッセンジャー投手がそこにいました。


取材・文=椎屋博幸 写真=小山真司
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