2017年侍ジャパンは、先発投手陣、クローザー・牧田和久らに注目が集まったが、本職とは異なる持ち場でチームを下支えする者たちがいた――。 文=坂本匠[本誌]、写真=小山真司 東京プールでは連夜の派手な試合に隠れてしまうが、平野佳寿[上写真]と秋吉亮の働きは、MVP級であった
第4回WBCを戦う日本代表には、2016年に所属球団でクローザーを務めた投手が3人いる(
増井浩俊は先発)。しかし、2次ラウンドまで大会を通じてクローザーを任されていたのは、平野佳寿でも秋吉亮でも
松井裕樹でもなく、牧田和久だった。首脳陣から明確に役割を伝えられていないそうだが、先発も中継ぎも抑えの経験も豊富で、国際試合に無類の強さを発揮する牧田の起用にはうなずける。今回はその裏で、クローザーではない役割を託された2人の本職・クローザーの話。脚光を浴びるクローザーではなく、ワキ役に徹してもなお平野と秋吉は輝いていた。
2次ラウンド第1戦オランダ戦の4回、マウンドで平野が投球練習を開始したときには驚いた。この日、5回から2イニングを投げた
千賀滉大が先に投げるのが妥当だと考えていたし、平野が投げるには回が浅い。投手起用の全権を握る
権藤博コーチは、多くを語らないのだが、ただ、試合を経るごとに・・・
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