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WBC特集最終版

2017WBC担当記者座談会 WBCが放った熱と侍ジャパンの行く末

 

第4回WBCにおいて、侍ジャパンは世界一の称号を取り戻すことができず、またもベスト4という結果に終わってしまった。一方で母国アメリカが悲願の初優勝を遂げるなど、大会自体の盛り上がりはさらに増している。本誌担当記者たちがWBCの放っていた熱、そして次回大会へ向けた侍ジャパンの課題と改善点を語り合う。
写真=小山真司、高原由佳、Getty Images


[座談会参加者]
A 2017年大会の現地特派記者。13年大会はサブ担当。
B 09、13年大会のメーン担当記者。今回はサブ担当。
C 今回、サブとして初のWBC担当。

果たして「週ベ」の誰が“もってなかった”のか!?


B 終わってみれば、ほんとにAは“もってなかった”よね。

C いやいや、アメリカとプエルトリコの決勝を取材した翌日にワイキキのビーチを満喫してたんですから、そんな人いないでしょ!“もってた”んじゃないですか(笑)。

A またその話ですか。もういいじゃないですか!前号の取材後記でもそのことは書きましたし……。

B なんで「週ベ」にとって最佳境の週末を前に、ハワイに行って遊んでたんだよ。

A 遊んでないですよ! 決勝が終わって、深夜0時にホテルへ戻って、朝まで徹夜で原稿を書いて。そのまま寝ずに翌日の午前中にはロサンゼルスを発って羽田に着くはずが、まさかのオーバーブックで搭乗できず。……パニックですよ! 最速で東京に戻ってこられるのがホノルル経由で一泊、翌朝の成田行きに飛び乗るしかないっていうんだから、しょうがないじゃないですか!

C でもホノルルでは着替えがなくて、部屋着代わりに海パン買って、ビーチサンダルまで買ってたんでしょ? 海に入る気マンマンじゃないですか(笑)。

B え?え? なんで部屋着がなかったの?

A 預けたはずの荷物がホノルルに届かなかったんです。なぜか荷物だけシアトル経由になっていて……。

C で、海には入ったんですか。

A ホノルルでも部屋から一歩も出ずに原稿書いてたんだから! 気づけば出発の時間になっていて(泣)。

B で、当初の予定の24時間後にようやく日本へ帰ってきたわけだ。

C でも、成田に着いてもまだ終わりじゃなかったんですよね。

A 僕はもう何もなかったですよ。でもカメラマンOちゃんの荷物が一つ……シアトル経由どころか、なぜかデトロイトに飛んでいて。日本には着いていないっていう……。

C Oちゃんには準決勝直後にメールしたんです。「侍ジャパン最後の瞬間のベストカットは何ですか」って相談したくて。そしたら、「日本は負けるは、雨ざらしでずぶぬれになるはで、踏んだり蹴ったりな一日です……」っていう悲しい返信が。相談に対する答えはゼロだったんですけど。

B 一番“もってない”のはOちゃんじゃん!

C でもOちゃんの写真に間違いはないですよ。前号の『THE PLAY』で載せた菊池涼介青木宣親のスーパープレーを撮ったのはOちゃんですから!

A 僕のせいなのか、Oちゃんのせいなのかは分からないですけど、まあ“もってなかった”って言われてしまうのはもちろん、日本が優勝できなかったってことに尽きるんですけど……。

C でも、Bさんも地味に“もってなかった”ですよね。

B 別冊の『侍ジャパン決算号』を作っていたからね。日本が決勝に進出したら出す予定だったんだ。もちろん優勝すれば、それがそのまま『優勝記念号』になっていた。もう7割はできていて、あとは準決勝&決勝レポートのページを作るだけだったんだけど(泣)。いっしょに作っていたD(13年大会のサブ担当)もがっくり……してないか。あいつ、マイペースだからな。

A びっくりするほど内輪話で進んでますけど、大丈夫ですか?この座談会。

C ……それじゃあ、そろそろ、ちゃんとWBCと侍ジャパンの話をしましょうか。

アメリカとの準決勝は戦術の柔軟性を含め力負け


準決勝アメリカ戦で見せた内川の右打ち。得点を奪うためには何かしら徹底した戦術が必要だったかもしれない


C 大会が始まるまでは、「ほんとに盛り上がるのかな」って心配だったんですけど……。

B 1次ラウンドの初戦、キューバ戦での最初のセレモニーはすごい雰囲気だった。これまで4回、全部現場で見てるけど、今回は異様なほど。

A いきなりキューバだっていうこともあったんですかね。第1回大会の決勝の相手だし。

B ワールド・シリーズみたいな雰囲気だった。下から歓声がグワーッと湧き上がるような。それにキューバのセンターのサントスがスーパーキャッチをしたときに観客が・・・

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