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追悼・森慎二投手コーチ

お互いに高め合った2人──。“盟友”土肥義弘投手コーチ(西武)が語る 追悼・森慎二投手コーチ

 

6月28日、西武森慎二投手コーチが多臓器不全のため福岡市内の病院で死去した。直前まで優勝を目指して戦っていた仲間だっただけに、チームは涙に暮れた。ともに投手陣を預かっていた土肥義弘投手コーチの悲しみは大きいが、それでも前を向かなければいけない。森コーチの墓前にいい報告をするためにも、力を尽くして戦っている今、あらためて土肥コーチに森コーチへの思いを語ってもらった。
取材・構成=小林光男、写真=BBM

森コーチ[左]と二人三脚で投手力アップに務めていた


典型的なフォークボーラー


約20年の付き合いだった。1998年、プリンスホテルからドラフト4位で西武に入団した土肥義弘投手コーチ。1年早く、チームの一員となっていたのが2学年上の森慎二投手コーチだった。年齢も近く、リリーフとしてチームを支えた2人。自然と距離は縮まっていった。

「シンジさんとはお互いに高め合っていきましたね。投球スタイルはまったく違いましたけど(笑)。僕は左のサイドハンドでスライダーやシュートなど横の揺さぶりで勝負する。シンジさんは右の投げ下ろすタイプで、150キロを超える剛速球とフォークを駆使して相手を抑え込んでいく。真逆ですよね(笑)。だから、『シンジさんのようになりたい』という思いはあまりなかったです。

 ただ、マウンドで気持ちを前面に押し出してという点は一緒。それに、しょっちゅう食事に行っていましたけど、2人とも野球の話が大好き。『今日、あのバッターの反応がこうだった』というような話題を延々と繰り返して。『俺たち野球バカだよな』と笑い合っていましたね。だから、自然と通じ合うものはできてきました。

 シンジさんは、まさに・・・

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