兵庫・小野高、慶大で活躍し、東京六大学リーグ戦では早大・和田毅(ソフトバンク)と真剣勝負を演じた元フジテレビアナウンサーで現スポーツアンカーの田中大貴は、1980年生まれの「松坂世代」の1人。そんな野球人・田中が、同年代の選手たちをプロ野球現場の最前線で取材した至極のエピソードを、コラムにして綴る連載第7回です。 松坂世代の優勝請負人
松坂大輔が泣いていました。20年前、春夏連覇を果たした甲子園のマウンドでも涙を流さなかった、あの松坂が号泣しているのです。
後藤武敏、引退。
9月22日、横浜スタジアムの中央に立つ同級生へ渡す花束を抱えながら、抑え切れない感情が涙となって頬をつたっていました。
かけがえのない同級生・後藤が引退会見を行ったのが9月14日のこと。この前日、松坂は聖地・甲子園のマウンドに立っていました。表情はいつにも増して厳しく、眼光鋭く、ピンチを脱しては雄叫びを上げるシーンが何度も見られました。
「後藤のために、絶対に、必ず勝つ・・・
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