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2018 日米野球総括

日米野球総括 “勝利”以外に求められていたもの 投手編

 

MLBオールスターチームに5勝1敗で大きく勝ち越し、賞金計9000万円(総額1億円)を手にした。結果は素直に喜ぶべきだが、“チャレンジ”を掲げた今大会では、勝利以上に大切なターゲットがあることを戦前から稲葉篤紀監督が明らかにしている。(1)左投手、(2)動くボールへの対応、(3)三塁手の3点に絞り、今大会を振り返る。


国際試合に強い“左投手”の発掘は?


 来秋に予定されている『プレミア12』も、2020年の『東京五輪』も、金メダルへの最大の障壁はアジア勢、つまり韓国と台湾である。この2チームには台湾の大王こと王柏融(ラミゴ)を始めとした強力な左打者がそろっていることから、稲葉篤紀監督は「左投手が大事。国際大会でどこまで通用するか見てみたい」と6人の左腕を招集していた。

 大抜擢ながら期待に応えたのがプロ2年で一軍7勝の笠原祥太郎(中日)だ。台湾との壮行試合、日米野球最終戦(第6戦)と、唯一、今大会2試合の先発を任され、対アジア、対MLBともにチェンジアップと直球の緩急差を用いたコンビネーションで相手を手玉に。今大会では2番手での登板が多かった濱口遥大(DeNA)も真上からたたく直球の角度、同じ位置からの落差のあるチェンジアップがMLB打線を寄せ付けなかった。これには指揮官も「落ちるボールはチェンジアップを含めて有効」と認識を確かなものに。左腕+落ちるボールは今後、稲葉ジャパンのキーワードと・・・

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