兵庫・小野高、慶大で活躍し、東京六大学リーグ戦では早大・和田毅(ソフトバンク)と真剣勝負を演じた元フジテレビアナウンサーで現スポーツアンカーの田中大貴は、1980年生まれの「松坂世代」の1人。そんな野球人・田中が、同年代の選手たちをプロ野球現場の最前線で取材した至極のエピソードを、コラムにして綴る連載第9回特別編です。 松坂世代初の一軍監督誕生
「PL学園時代からサードコーチャーとして相手投手のクセをつかむことが非常にうまいと聞いていました。実際に同志社でチームメートになって、平石がクセを見抜いてくれたお陰でチームとして戦略が立てやすくなったことが何度もありました」
こう話すのは20年前の夏、決勝で
松坂大輔率いる横浜高に敗れた京都成章高主将を務めていた澤井芳信。平石洋介とは同じ関西の高校を卒業し、ともに同志社大野球部の門を叩き、4年間、切磋琢磨しながら同じ釜の飯を食べた、かけがえのないチームメートでした。
「同志社には雨天練習場がなかったんです。当時、平石が声を掛けてくれて、PL学園の室内練習場に行って、二人でよく練習をしていました。行けないときは時間を見つけては新聞紙を丸めて部屋の中でティーバッティングをしていたこともよく覚えています」と彼の話を聞いたとき、まさにイメージどおり、と感じました。苦境を抜け出すための判断力、状況を打開するための思考力、そして・・・
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