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クローズアップインタビュー

オリックス・成瀬善久インタビュー 追い求める投球術 「戦力外になり、怖いものは何もない。どんどん挑戦してチャンスをモノにしたい」

 

このままでは終われない。ロッテのエースとして、2010年に日本一に輝き、14年にFAでヤクルトに移籍も、度重なる故障で満足なシーズンを送れず戦力外に。再起を期す左腕は今春、テスト生としてオリックスのキャンプに参加して合格を勝ち取った。だが、見据えるものは、さらに先――。追い求める投球術を体得し、新天地で輝きを取り戻す。
取材日=2月14日 取材・構成=鶴田成秀、写真=佐藤真一


緊張のキャンプイン


 プロ野球人生を懸けた勝負だった。周りは“調整”を進める中、自らは生き残りを懸けたテストの真っ只中。今年34歳を迎えるベテラン左腕も緊張のキャンプインだったという。

――テスト生として今春キャンプに参加。合格の自信と不安、どちらが大きかったですか。

成瀬 半々でした。不安がないと言えばウソになりますし。自分がどこのレベルまで仕上がっているか分からなかったので、すごく緊張感があったんです。

――1月の自主トレからブルペン入りと万全の準備を期してきたと思いますが。

成瀬 近年にはないほど、ハイピッチ調整でしたからね。ブルペンも6回入って。最近はキャンプ初日に捕手を立たせて投げられれば良かったんですけど、今年は自分の立ち位置がはっきりしていない。テストを受けさせてもらう以上、万全の状態で挑まないと後悔すると思ったんです。「全然、動けてない」「全然、投げられない」と思われたら、テストを受ける以前の問題ですから。だから、100%に近い状態でキャンプを迎えようと思っていたんです。

――見事、合格を勝ち取りました。

成瀬 ただ、キャンプ初日のブルペンでは・・・

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