7年ぶりの日本開催となったアスレチックスとマリナーズによるMLB開幕シリーズ。両チームがメジャーのパワーとスピードを見せつけ、菊池雄星があこがれの舞台でデビューを飾り、そして、イチローが最後のダンスを披露した。 写真=小山真司、高原由佳、高塩隆 開幕戦3回表の第1打席は二飛に。大きなため息が東京ドームに響いた
最後の輝きを求め
2日間、約9万人のファンの前で希代のヒットメーカーの真髄である「安打」を打つことはできなかった。だが、昨年5月から実戦を経験していないながら、日本で待つファンのために「打つ」と、アリゾナ州ピオリアで必死にもがき続けた。
「やはり1本ヒットを打ちたかった。結果を残して最後を迎えたら一番いいなと思っていたんですけどね」
2012年ごろから、それまでと違う感情が芽生えた。「人を喜ばせたい」という気持ち。それに応えるために、毎日の努力を積み重ねた。昨季も「会長付特別補佐」としてチームに帯同しながら、日本開幕戦でのロースター入りを目指した。日本で楽しみにしてくれているファンのために、東京ドームの打席に立つ。そしてヒットを打つ、という目標が、折れそうな心を支えた。
迎えた今季のスプリングトレーニングは・・・
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