明日のチームを担う若手の活躍は、ペナントの行方も大きく左右する。そんな期待のホープに焦点を当てる連載インタビューを今号よりスタート。1回目はオリックスの高卒2年目・西浦颯大の登場だ。二番・中堅で開幕スタメンを手にして挑む新シーズンへの決意とは――。
取材・構成=鶴田成秀、写真=太田裕史

自らの役割を果たすため1つでも多く四球を取る

――開幕からスタメンが続いていますが、二番打者として意識していることは何でしょうか。

西浦　一番が出塁できなかった場合、自分が出塁して盗塁して、チャンスをつくることです。それで得点につながるのがベスト。しっかりチャンスメークをするために、状況を把握することを心掛けています。例えば、一番が初球で凡打したら早打ちせずに、しっかり粘っていく。自分が求められていることを、しっかり理解することです。一番が出塁した場合も、違った仕事が求められるので、自分の仕事は1つではない。ケース、状況に応じたバッティングを意識しています。

――チャンスメークするにあたって、打撃面で必要だと感じていることは。

西浦　走者がいないときのバッティングの精度をもっと高めていきたいです。それは、ヒットだけじゃなく、1つでも多く四球を取って出塁率を上げること。それが、より必要だと思っています。

――四球を得るために大事にしていることはあるのでしょうか。

西浦　やっぱりボール球を振らないこと。セーフティーバントの構えをして、相手を揺さぶることも、ときには必要だと思っています。昨年は、どんどん積極的に振っていったんですけど、出塁率を上げるには、じっくり待つことも大事になってくるのかなと思います。

――開幕9試合を終えて四球は3つ。さらに増やしていきたい、と。

西浦　ピッチャーが良くなれば良くなるほど、ストライクからボール球になる変化球が増えていきます。それを、まだ見極められないんですよね。もっと見極めていかないといけない。そのためには、タイミングが遅れないようにしないといけない。早くタイミングを取って、ボール球をしっかり見極めるようになって選球眼がよくなれば、打つことにも、つながっていくので。

――キャンプから「タイミングを早く取ることを意識している」と言っていましたね。

西浦　昨年、かなり打ち方を変えたんです。回数も覚えてないくらい。試合に出ては、ダメだ、変えてみよう、と・・・