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虎の先発陣を支える男

阪神・西勇輝インタビュー 投球を楽しむ 「結果ではなく、投球内容で僕の価値を証明したいと思っている」

 

今季オリックスからFAで阪神へ移籍。先発3番手を担う。4月15日現在3試合に先発し、7回、9回、7回とそれぞれ投げ、2勝。防御率1.57と試合を作れるイニングイーターぶりを発揮している。今回、開幕から2試合に登板した試合を解説しながら西勇輝が野球論を語る。
取材・構成=椎屋博幸、写真=石井愛子(インタビュー)、前島進、毛受亮介、松村真行

阪神移籍2試合目で今季初勝利を完封で飾った


1球の責任を感じマウンドへ上がる


――4月7日の広島戦(マツダ広島)で阪神移籍1勝目を完封で挙げました。

西 無事に1勝できたな、という感じです。いつかは勝つとは思っていましたし、勝ちを急ぐということはなかったです。それよりも僕自身、開幕3連戦でチームが2連勝ときて、(移籍初先発の3月31日のヤクルト戦の)自分の先発のときに負けてしまったことのほうが、悔いが残っています。

――今季初登板のときは、結果は負けでしたが投球内容は悪くなかったと思います。

西 でも、初回に2点を奪われたので。あのときショートのミス(ダブルプレーを取れず)で得点されたと、周囲から言われています。でもあの場面は僕の投げミスであって、無失点で終えられなかった僕の責任。新人の木浪(木浪聖也)に責任を負わせたらいけないです。

――あの2点がなかったら勝てる試合だったと考えていますか。

西 初回をうまく抑えられていたら、その可能性は高かったとは思います。その後、2回から5回まで三者凡退で終わらせる流れは作れましたので。ただ、あそこで負けたからと言って今でも悔しさが残っているわけではないですよ。そこは切り替えています。

――4月7日の完封勝利のときも初回にピンチを迎えました。

西 周りから見たらバタバタしたように見えたかもしれないです。一死満塁になりましたが、あれには意図はありました。

――その意図を教えてください。

西 まず(マツダ広島の)マウンドの硬さが変わっていたんです。それ自体は分かっていて対策は立てていましたが、実際に投げてみて思った以上に粘土質だったんです。先頭打者の田中(田中広輔)さんに死球の後、菊池(菊池涼介)さんに投げ、野間(野間峻祥)に投げ徐々に感覚をつかんでいきました。そして一死一、三塁になったときに前日に2本塁打を打っている誠也(鈴木誠也)との対戦・・・

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