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編集部“熱選”! 夏の甲子園

筋書きのない20のドラマ 夏の甲子園、わが心の平成名勝負 Part6

 

日本中を熱くさせる夏の甲子園。間もなく終わりを迎える平成の時代にも心に刻まれる名勝負が生まれてきた。その中から編集部が20試合をピックアップ。高校球児たちが紡いだ筋書きなきドラマを振り返ってみよう。

【平成29年】土壇場からの逆転劇でセンバツ王者を撃破!


仙台育英高2x-1大阪桐蔭高(第99回大会3回戦)

馬目のサヨナラ打で仙台育英高が劇的勝利


 まさかの結末が待っていた。史上初の2度目の春夏連覇を期す大阪桐蔭高。3回戦の先発マウンドに上がった2年生右腕・柿木蓮(現日本ハム)が、仙台育英高に付け入るスキを与えない。援護は1点のみも、8回まで5安打無失点に抑えて9回裏へ。

 仙台育英高は、二死から安打と四球で一、二塁と粘りを見せる。が、若山壮樹の打球は遊ゴロに。万事休す――と思われたが、大阪桐蔭高の遊撃手・泉口友汰から送球を受けた一塁手・中川卓也がベースを踏み損ね、二死満塁となる。球場は異様な雰囲気に包まれ、仙台育英高の逆転を後押しする声援が大きくなっていくと、次打者・馬目郁也が放った打球は左中間へ。土壇場で仙台育英高が試合をひっくり返した。

 ベースを踏み損ねた中川は涙ながらに誓った。「この日のことは忘れない」。翌日から新チームが始動し、中川は主将に就くと・・・

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