週刊ベースボールONLINE

燕の新星インタビュー

ヤクルト・村上宗隆インタビュー 輝き出した未来主砲 「今は使ってもらっている状態。実力をつけて自力でレギュラーの座を奪いたい」

 

高卒2年目の今季、18試合目にして5本塁打をマークした左の大砲。その才能は誰もが認めるところ。だが、本人に満足度は微塵(みじん)もないようだ。周囲の期待度に実力で追いつくために、村上宗隆は日々バットを振り続けている。
取材・構成=富田庸、写真=松田杏子、BBM

チーム内でも一際大きな体格を誇るが、素顔は19歳の青年そのものだ


遠い背中に近づけるように


 昨季、衝撃デビューを飾った。9月16日の広島戦(神宮)でプロ初出場初スタメンを果たすと、プロ初打席初本塁打。同じ2018年ドラフト1位の日本ハム清宮幸太郎ロッテ安田尚憲と何かと比較されるが、インパクトでは劣っていない。迎えた今季、開幕スタメンに起用されると、1カ月経過した現在もほぼ試合に出続けている。ここまで5本塁打は一時チームトップという奮闘ぶり。それでも一軍最年少の内野手には、自身が置かれている状況を客観的にとらえる視点があった。

――高卒2年目の今季、一軍でスタメン出場を続けています。自身の現状をどうとらえているのでしょうか。

村上 レギュラーとして試合に出ているわけではなく、今は使ってもらっているという感覚なんです。早くレギュラーの座を自分の力でつかみ取りたい。その思いだけです。

――チームは4月28日現在、首位・巨人と2.5ゲーム差の2位につけています。村上選手がチームの成績について考えることはありますか。

村上 正直なところ、チームの現状を語れるような立場にいないので、何とも言えません。先輩たちにおんぶにだっこ、ではないですけど、今は皆さんの背中を見ながら、必死についていっている状況です。まだまだ、その背中は遠く感じています。一日一日、自分ができることをしっかりやって、その背中を近くに感じられるように、これからも努力していきたいと思います。

―― 一軍ですと毎日のようにナイターがあり、遠征も続きます。そんなサイクルにはもう慣れましたか。

村上 開幕直後はこの流れになかなか慣れなくて苦労しましたけど、これをやっていかないと一軍で試合に出られないし、活躍はできないので。開幕してから1カ月、最近になってようやく慣れてきました。

――守備ではサード、そしてファーストを守っていますが、意識していることはありますか。

村上 やっぱり、チームにすごく迷惑をかけていますし、エラーも多いので投手の方にも申し訳ないと思っています。現状では一軍のレベルに達していないので、もっともっと練習してうまくなりたい。ノックを受けるだけでも上達すると思いますし、速い打球に対する反応に関しても慣れが大事。昨年はファームで1年間、森岡(森岡良介)コーチや三木(三木肇)コーチ(現楽天二軍コーチ)に基礎をたたき込んでもらったので、そういったところを引き続き意識しながら取り組んでいます。まだまだ発展途上だと思っているので、日々、少しでもレベルアップできるように努力を続けているところです。

――守備が打席に影響することは。

村上 僕の一つのエラーが・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

HOT TOPICS

HOT TOPICS

球界の気になる動きを週刊ベースボール編集部がピックアップ。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング