注目のホープに焦点を当てる連載インタビュー。第4回はカモメの高卒3年目右腕だ。今季は自身初の開幕一軍入りを果たしたが、任された役割はブルペンだった。「やり甲斐も楽しさもある」というが、いずれは先発で勝利をつかむことを夢見る。 ※成績は4月25日時点 取材・構成=杉浦多夢、写真=小山真司、BBM 鷹のエースとの自主トレで多くのものを学ぶ
高卒2年目だった昨季の8月、種市篤暉はいきなり一軍で先発に抜擢され、そのまま先発ローテーションに組み込まれた。井口資仁監督による将来への種まき。だが、シーズン終了まで計7試合に先発するも0勝4敗、防御率6.10とプロ初勝利には手が届かず。迎えた今季、初の開幕一軍切符は手にしたが、与えられた役割はスターターではなかった。 ――3年目で初めての開幕一軍スタートとなりました。序盤は中継ぎとして貢献していました。
種市 昨年の開幕のときはまだ経験を積んでいる時期でしたから、それを考えればすごく成長できたと思っています。もちろん先発で勝ちたいと思ってオフも過ごしてきました。でも今は中継ぎとしてのやり甲斐や楽しさを感じていますし、先発で投げ切る体力はまだ足りないと思っているので、短いイニングで投げる形は合っているんじゃないかなと思いますけど……でも先発はやりたいです。
――中継ぎで行くぞ、と言われたのはいつだったのでしょうか。
種市 いや、実はちゃんと言われたわけではないんです。オープン戦では第2先発のような形で準備をしていたんですけど、ZOZOマリンでのラミゴ戦(3月15日)でブルペンに行ったときに、「今日は最後(9回)だから」と言われて9回の1イニングを投げさせてもらったんです。その次の日から中継ぎになりました(笑)。
――中継ぎでの役割をどうとらえていますか。
種市 最初は負けている試合のロングで投げさせてもらっていたのですが、勝ち試合や競った場面でも任せてもらえるようになってきました。ホールドシチュエーションで投げるのは緊張しますけど、素直にうれしいなと思います。先発とは違って自分で試合を作るのではなく、流れの中で投げなければいけないですし、点をやったら負けにつながるので、そこは先発のときよりもさらに集中力を高めて投げています。ここまでは順調にきていますが、いずれ疲れも出てくるだろうし、全部が初めてのことばかりなので、いい経験にしていきたいなと思います。
――今の中継ぎの経験が、先発で投げるときの糧になると感じる部分はありますか。
種市 昨年も経験していますが、大観衆の中で投げることに慣れてきましたし、一軍の打者を相手にしたときの・・・
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