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追憶と哀愁のロストボールパーク

川崎球場(1951年-2000年) 語り継がれる“10.19”

 

ボロだけど味わいがあって大好きだった球場、父親に初めて連れて行ってもらった球場、仕事帰りによく立ち寄った球場、初めてデートした球場──。その幾多の景色は私たちの記憶の中に息づいている。いまはもうなくなってしまった追憶と哀愁のロストボールパーク。野球ファンに愛された11球場の情景を辿る。
各球場の年数は開場年と閉場年。紹介した球場はフランチャイズ終了球場。一部現存球場あり


 高橋、大洋、ロッテの本拠地として使用されて「10.19」「王貞治700号」「張本勲3000安打」など数多くのドラマの舞台となり、根強いコアなファンに愛された。時に川崎球場は汚い、いつも閑古鳥が鳴くスタンドと揶揄(やゆ)されたが、どうしてどうして「川崎球場ファン」は多かった。かの直木賞作家の赤瀬川隼さんも同球場に魅せられ「川崎球場が好きなのは、土の匂いがし、野球の音がすることだ」と綴(つづ)った。

 1952年4月3日、開場記念は東急対大映戦。プロ野球は東急、毎日、大映主催で4月に8試合、それが人気を博したことで9月までにパが40試合、セは巨人と国鉄を中心に7試合を行った。その後は・・・

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