週刊ベースボールONLINE

廣岡達朗連載「やれ」と言える信念

廣岡達朗コラム「上原、泣く必要はない、よくやった。それより菅野は……」

 

5月20日の会見で引退を発表した上原


 上原浩治がシーズン途中で引退した。

 今後に関して本人は、会見でアマチュアの育成に興味を示していた。44歳の今になって、後輩を育てる義務があるということに気づいたのは、私に言わせれば遅い。

 日本で活躍してアメリカへ行ってよく頑張った。だが、メジャーが引導を渡してクビにした人間と契約するのが日本という国だ。自然の法則を分かっていない。

 自然の法則というのは、27〜28歳ぐらいまではケガをせずに昇り調子でくる。ピークに達して以降は、徐々に下降線を描いていく。それなのに、いい状態が永遠に続くかのような幻想にとらわれてしまう。昨年、上原も喜んで巨人と契約した。ところが、一軍で投げても思うような結果を出せない。二軍の選手に打たれて初めて気づいたのだ。

 生まれたら死ぬというのが自然の法則だ。若いときには、間違ったことをしていても自然の治癒力で治していたが、ある年齢に達すると、生活、考え方が間違っているから正しなさいということで病をくれるのだ。病になったときには、自分は間違っていたと反省しなければいけないのに、そこを教える人がいない。

 しかし、44歳までいい仕事をしようと頑張ったことは褒めてやればいい。上原も気がついて、俺は後輩を育てる義務があると思えるようになったのは立派なことだ。だから、泣く必要はない。よくやった。

 それより、巨人は何をやっているのか・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

HOT TOPICS

HOT TOPICS

球界の気になる動きを週刊ベースボール編集部がピックアップ。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング