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2019都市対抗野球大会展望

日本通運・代表決定戦を前に確信した指揮官の涙/都市対抗チームクローズアップ

 

崖っ縁まで追い込まれた。負ければ敗退が決まる南関東第3代表決定戦(対日本製鉄かずさマジック)を制して、土壇場で東京ドーム切符を手に入れた。苦しんだ分、大会本番では積み上げてきたものを発揮するだけ。前回の東京五輪が開催された1964年以来、2度目の頂点を目指す。
取材・文=佐々木亨 写真=桜井ひとし

グラウンドが全面改修され、室内練習場と合宿所が併設する「NITTSU浦和ボールパーク」が1月末に竣工され、充実の環境が整っている


 今季前半の日本通運を総評すれば、「安定」の一言に尽きる。静岡、長野と続いたJABA各大会では、いずれも予選リーグ3連勝で決勝トーナメント進出。5月のベーブルース杯大会では、負け知らずの5連勝。初優勝とともに日本選手権の出場権を早々に手にした。それぞれの大会にあった安定した戦いに、チームの成熟度が詰まっていた。就任9年目の藪宏明監督(国学院大)も、その感度は確実に高まっているようだ。

「ここ数年、戦力的には整ってきたと思います」

 新たな環境も追い風になっている。1956年創部の歴史あるチームは、今年1月に自社グラウンドの全面改修を終えた。15カ月の工期を経て完成した『NITTSU浦和ボールパーク』には、両翼95m中堅118mのメーングラウンド。内野が丸々と収まる室内練習場やブルペン、さらに室内練習場に直結した3階建ての合宿所が併設される。社会人屈指の練習環境は、選手たちのモチベーションと技術を大いに刺激している。藪監督は、会社の強力なバックアップに感謝しながらこう続けるのだ。

「特に攻撃陣にとっては、自分たちでうまく調整できる環境になった。それが、今シーズンの結果につながっていると思います」

 結果を恐れずにファーストストライクからどんどん振っていこう。自分のスイングをして凡打になってもいい。ザックリと言えば・・・

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