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スペシャルインタビュー 旬な男が今を語る!

阪神・近本光司インタビュー プレーをよりシンプルに 「(山田さんの)盗塁の助言を聞き、あらためて原点に戻った気持ちでした」

 

今年のオールスターで唯一ルーキーとしてファン投票で選出された。しかも第2戦では球宴史上2人目となるサイクルヒットを記録し、5打数5安打の大活躍。後半戦も5試合で9安打と好調だ。大舞台で得たものは何だったのか。それを後半戦にどう生かしているのかをジックリと語った。
取材・構成=椎屋博幸 写真=佐藤真一(インタビュー)、早浪章弘、BBM


球宴を楽しみながら多くの助言を聞けた


 7月20日のヤクルト戦(甲子園)9回裏3対3の同点の一死三塁。打席に立った近本は初球から果敢にバットを振り、2球目をレフトへ。これが犠飛となりサヨナラ勝ちを呼び込んだ。この試合では2安打を放ち、8回には同点に追いつく得点にも絡んだ。オールスターでのサイクルヒット達成から打撃で何かをつかんだように打ちまくり、バットでチームをけん引し始めた。

――先日行われたオールスターの話を聞かせてください。

近本 もう、ひと言だけなのですが、楽しかったです。今振り返って“あのときは楽しかった”というよりも、やはりあの時間が一番楽しかったです。すごい選手が隣に座っていたり、目の前でプレーしていたり。第1戦は青柳(青柳晃洋)さんと2人で「すごいところで見ている」と話し合っていました(笑)。

――特等席で見ている感じですね。

近本 本当にファンの皆さんには申し訳ないのですが、こんな近い特等席からいいものを見せてもらっていたという感覚です。

――オールスター前にはセーフティーバント、ホームラン、ホームスチールをやりたいと言っていましたが、それ以上のことをしました。

近本 そうなんですよね。実はオールスター前にロッカーが隣の坂本(坂本誠志郎)さんに「どうするんや?」と聞かれ「先頭打者セーフティーしようかと思っているんです」と答えていたんですよね。それが先頭打者ホームラン。僕自身もびっくりしました。

――いきなりの先頭打者ホームランでしたが……。

近本 浜風でなく雨風(甲子園はレフトからライトへの逆風)だったので、最初はセンターフライかなと思っていました。一塁を回って打球方向を見たときに、グラウンドにボールがなくて「あれ?」と思ったらスタンドに入っていた、いう感じです。

――このホームランは納得できる一発でしたか。

近本 真っすぐに合わせてしっかりと振り切れたのは良かったです。実は・・・

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