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逆転CS進出へ混沌のパ3位争い

ロッテ・力をためラスト勝負に持ち込む

 

3位をとらえられそうでとらえられない、もどかしい展開。それでも指揮官は“ラスト勝負”を見据えながら、投打ともに勝負どころへ向けて力をためている。
※記録は9月1日時点

吉井投手コーチ[右]の巧みなマネジメントで投手陣の疲労を分散させながら、最後の勝負を見据えている


投手陣のやり繰り


 8月27日からの3連戦。敵地・楽天生命パークで眼前のターゲットである3位・楽天に2勝1敗と勝ち越し、5月21日以来100日ぶりに3位タイへ浮上しながら、直後に5位・オリックスに前カードから5連敗を喫し、一気に抜け出すチャンスを逸した。残り20試合を切ってもどかしい展開が続いているものの、それでも井口資仁監督には、本当の勝負はまだこの先にあると考えている節がある。

 顕著なのが投手起用だ。この土壇場になっても、リリーフ陣に疲れが残らないよう基本的に3連投はさせないという慎重な起用が続いている。

 象徴的だったのが29日の楽天戦だ。カード1勝1敗で迎えた勝負の試合を前に、吉井理人投手コーチは翌日の移動ゲームを見据え、2試合連投していた東條大樹を先に上がらせた。試合前の時点で49試合に登板し、威力十分のボールで火消しにセットアップにとフル回転してきたブルペンには欠かせぬ変則右腕だ。代役を務めたのは24日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)で今季初登板を果たしたばかりの阿部和成。さらに、やはり連投していた左腕の松永昂大も登板させることなく、今季は4試合の登板にとどまっていた快速左腕の永野将司でしのいだ。結果、左右の主軸リリーフを休ませながら5対4で接戦をモノにしている。

 吉井投手コーチの先を見越した巧みなマネジメントは先発陣にも見て取れる。西野勇士の起用法が典型的だろう。今季は開幕から中継ぎとして一定の働きをしていたが、8月以降に先発の枚数が足りなくなると見るや、7月7日の登板を最後に二軍へ落とし、先発として調整させた。8月は谷間を埋めるように3試合に先発し、いずれもしっかりと試合を作った。

 さらに・・・

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