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逆転CS進出へ混沌のパ3位争い

オリックス・打線好調で最下位脱出も……

 

8月は月間勝ち越しで最下位脱出。クリーンアップの確立が巻き返しの要因だが、さらなる浮上のカギは明確だ。5年ぶりのCS進出へ“チーム力”が問われる。
※記録は9月1日時点

8月31日のロッテ戦に勝利し、4カ月ぶりに最下位を脱出。西村監督[写真左]が決勝本塁打を放った安達[右]を出迎える


モヤ加入で好転した打線


 低迷の要因だった開幕からの課題が解消されている。7月3日に中日からモヤがトレードで加入し、ロメロも同23日に故障から復帰。三番・吉田正尚、四番・ロメロ、五番・モヤとクリーンアップを確立すると、7月以降の1試合平均得点は4.6に。6月以前の平均3.4点からの向上は、両外国人の復帰&加入により、吉田正に集中していた相手バッテリーのマークが分散されたことが大きい。現に開幕から6月まで47四球だった吉田正が、7月以降は21四球と減り、打率は.383を記録。一発を秘めるロメロ、モヤが吉田正の後に固定したことで、ようやく“打線”として機能し始めた。

 特に8月はクリーンアップがそろって好調を維持し、14勝9敗と月間勝ち越し。最大12あった借金を5まで減らし、8月31日には4月26日以来、実に4カ月ぶりとなる最下位を脱出した。

“中軸”が固定されれば、個の役割が明確になる好循環も生まれている。主に七、八番と打順は下位に座る安達了一が、右方向の軽打でチャンスメークし、上位へつなぐなど打線の“潤滑油”を果たす一方、8月31日のロッテ(ZOZOマリン)の同点の9回には勝ち越しの決勝本塁打と勝負強さも発揮。「チームが勝たなければ意味がない。チームが勝つためのプレーをしてく」と語る背番号3の思いはチームに浸透し、小島脩平若月健矢らの下位打線も犠打をきっちり決めるなど、それぞれが仕事を果たすことで打線が形に。チーム計109盗塁の機動力も駆使しつつ、得点力が各段に上がっている。

 となれば、より一、二番が果たす役割が大きくなる。6月から福田周平を一番固定も、9月1日のロッテ戦(ZOZOマリン)では二番に入れるなどいまだ一、二番ともに流動的。前述のようにクリーンアップが・・・

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